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[C248] 実感しにくい問題です

とても興味深いお話でした。ありがとうございます。
まゆの様が仰るように、日本で生まれ育って「文字が読めない」ということは多分無いのではないでしょうか。(病気や障碍により習得出来ない場合はあるでしょうが)
駅や施設での表示、看板、商品パッケージなど、身の回りには文字が溢れています。教育機関で学ばなかったとしても、文字の読み方ぐらいどこかで身に付くのではないかと考えてしまいます。
大人でありながら文盲という状態を想像するのは実は難しいのですが、世界には文字の読めない人が相当数いることは知っています。ただそれが、フランスのような先進国でも見られるのが意外です。
格差が広がる一方の日本でも、いつかそういう事態が起きるのでしょうか。少し前に「戸籍が無くて学校へ行ったことがない」人についての報道を読みました。教育だけは、望む人すべてに門戸を開いてほしいと思います。
  • 2007-10-05
  • すい
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  • 編集

[C249] すいさんへ

 思うに日本は言語生活に文字が不可欠なのではないでしょうか。姓名一つとっても、発音が同じでも漢字が違うと同じとは見なされませんし、地名などでもどんな字を書くか、など日常の中で問題にされます。漢字を見れば知らない言葉でも意味が想像できるので、意味の特定を文字に頼っている部分もあると思います。子供向けのゲームでも読めないと出来ないものが多いのではないでしょうか。
 コインランドリーの例はまだフランスに来て間もない頃で、私はコインランドリー自体をあまり利用した経験がなかったため、フランス語の説明書きを読んで理解するのに時間がかかりました。やっと理解してどの機械のどのプログラムで洗うのか決めて機械を回していると、男の人が入ってきて使い方を聞いてきたのでした。説明する私のフランス語は拙いもので、こんなフランス語しか話さない私が読めるのに、どうしてフランス人のこの人が読めないのだろう、と本当に不思議な気がしました。
 文盲の定義についてちょっと疑問があります。フランスで9パーセントと言われているのは、単語ぐらいは読めるけれども文章レベルだと理解できない、という人を含むのではないでしょうか。日本の1%以下というのはひらがなと簡単な漢字を知っている人は含まれていないのではないでしょうか。
 日本の金融機関で働いた経験がありますが、申込書一枚書くのに、一人で無言でささっと記入できるお客さんと、読むのも書くのも遅くてかなり長い時間が必要な人、「氏名」はお名前ですね、「配偶者勤務先」=奥さんはどこにお勤めですか、などと手助けしなければならないお客さん、などいろいろな方がいらっしゃいました。説明すれば記入は出来るわけですから、文盲とは言えませんが、フランス式に文章を読んで答えるテストだと文盲の方に分類される人も出てくるかもしれません。日常生活で読み書きをほとんどしない、という人は日本にも大勢いるのではないかと思います。
 しかし時間がかかっても読めないとなるとやはり社会生活の中でかなりのハンディキャップになるでしょうね。
 外から見た日本は、教育レベルでも生活レベルでも、格差が少ないように思えるのですが、格差が広がっているのでしょうか。

[C251] 興味深く拝読いたしました。

実体験を鑑みて……ですが、欧米先進国での「文盲率の高さ」はその地理的背景も大きく影響しているのではないかと思うのです。

欧米では、日本のように「耳に入るのはほぼ日本語だけ」ではありませんよね、公用語がいくつもあったり、人口が少なくて第二外国語が必須の国もあると伺います。
そのような土地柄ですと、まずは「会話」が優先されるであろうこと、
身の回りの文字表記が統一されておらず(同じアルファベットで数カ国語とか)混乱してしまうこと、
は想像にかたくありません。

島国の日本人が九年学んでも外国語に苦しむように、フランスの方も、ときどき読みには苦労なさるのかもしれません。
きっと「苦手分野」が異なるのですね。
  • 2007-10-06
  • カメ吉
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  • 編集

[C255] カメ吉さんへ

なるほど。それは考えませんでした。陸続きだからとにかく話すことが優先される、隣国の言語と字が同じだから混同する、ということですね。一理あるかもしれません。
 ただフランス人はヨーロッパの中では外国語が上手い国民とは見なされていないと思います。(イギリス人よりはマシだとは思いますが。)フランス人だって外国語で苦労しているんです。

[C258] 定義

どこからが文盲かという定義が確定していないのですね。
私のイメージでは「文字そのものが読めない」だったので、9%という数字に驚いてしまいました。
まゆの様の経験にあるように、ちょっとした書類を自力で処理できない人なら日本にもたくさんいます。私の職場にはお金が数えられない人がいます。一目で判るような小額でもお札と硬貨を1つ1つ数えなければならなくて、そこまでしても間違えるのです。
日常生活に差し障りがあるほどの困難を抱えた人というのは、案外多いのかもしれません。

日本の教育格差は多分に人為的なものです。
一方には非常に熱心な人がいます。自分の子供のことしか見えなくて、何かにつけて学校へ文句を云う「モンスター・ペアレント」が増殖中です。学校横のマンションに住んで毎日校庭を監視し、クレームの電話をかけまくるなどという冗談のような話もあるほどです。
一方では教育に限らず育児放棄が大きな問題になっています。
親子で揃って食べる毎日の夕食がコンビニやスーパーのお弁当だなんて、私には信じられません。他にも親が構わないばかりに不衛生な子供もいます。

モラルの低下が著しいのですね。
昨年あたりから表面化しているのが給食費の不払い問題です。経済的に支払い能力はあるのに払わない。払わなくても給食は出てくるからと高を括っているようです。
「うちの子は足が遅いからかけっこではいつも負けて辛い思いをする。だから運動会から徒競走を無くすべきだ」という理屈が正しいと思う親がいるのです。そしてそれを受け入れる学校があるのです。

こちらを拝見していると、まゆの様はお子様方を受験だ出世だと追い立てているようにはまったく見えず、いつも微笑ましく思いながら読ませていただいています。フランスにも教育ママはいるのですか。
  • 2007-10-07
  • すい
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  • 編集

[C260] すいさんへ

 教育というのは誤った熱心さを持ちすぎるのは逆に教育に良くないでしょうし、放りっぱなしも問題gありますし、中庸が大切ということでしょうか。
 
 学校がトラブルやクレームを恐れる余り親の要求ばかり受け入れていると、教育に支障をきたすのではないかと思います。先生方も大変ですよね。

 フランスは幼稚園から大学まで、競争に勝ち抜かないと入れないという入学試験はありません。中学、高校の名門と言われるようなところでも、簡単な書類選考と面接ぐらいで筆記試験などはありません。問題なさそうならとりあえず入学させ、レベルについていけなければ留年させ、何年も留年するわけにも行きませんから最終的には転校することになります。
 子供がいい学校に入っていた方が見栄がいいとか子供の将来に良い、という考えはどこの国にも共通だと思います。ただ、フランスで試験を勝ち抜いて入るような学校は、本当にレベルが高く試験も厳しいので、親が口やかましく言って勉強させたぐらいではどうにもなりません。万が一入っても、その後も競争や厳しい勉強が続くので、そういうところに向かない生徒は卒業できませんし、結局不幸です。また人口も少ないですし、子供にお金をつぎ込むことを好まない親も多いので、受験産業は成り立たないからか発達していません。だから子供に将来いい学校に入れるようにと、小さい頃から勉強を強いるような親は少ないと思います。ただこのコメントを書いていて思うところがあるのでまた記事にしたいと思います。

[C262]

たしかに、識字率の問題はフランスではかなりの懸案事項なのでしょうね。
街なかの広告の外国語の部分には注釈をつけるというのも「フランス語」を守るための戦略(?)なのかな。「I love you..」という広告の一文句にわざわざ「Je t'aime」と注釈をつけていたのには笑えました。
でも、夫の研究部に来ていた博士論文を書く学生のフランス語もかなり怪しくて、だいたいの場合はreviceが必要だったそうです。
イタリア人に母国語を直されるというのは、たしかに問題かもしれませんね。

[C263] 麻さんへ

 英語の注釈は結構笑えますね。広告で英語を禁止する法案が話題になっていたとき、「この英語はフランス語にするとこうなるのでダサくて広告にならない。」とかいちいち例を挙げて論争していたのを思い出します。結局禁止はやめて、仏語訳を義務付けたのでした。
 私も高校の教員をしていたとき、フランス人生徒のフランス語の綴りを直したことが何度もあります。フランスに来たばかりの頃だったので「私に直されてどうするの。こんどから綴りの間違いは2点減点。」と言い渡したらかなりマシになりました。
 夫は先日、会社の翻訳者が翻訳した英語のレポートを訂正していました。翻訳者はイギリス人なので「なんで?」と思ったのですが、専門用語が間違っているということでした。仕方ないですよね。

[C1378]

「フランスの識字率」を調べていましたら貴ブログにたどり着きました。

わたしはフランスに在住しており、まさにこの「識字率」を直面し困惑しております。ご存知のとおり、フランスといっても移民が多い国柄、実際に移民と机を並べる機会があり驚愕したのが、学習方法の相違でした。

誤解を恐れずに発言すれば、移民とは主に経済的事由からフランスへの移住を選択した「偽装結婚」「家族呼び寄せ」を含めた方々を指しますが、アフリカ系の方々に意欲はありません。わたしと同じ教室にいる方全員が同じでしたので、傾向として彼女彼らの特質があるのかもしれないと観察していました。どのように文字を覚えていくかという「学習基礎」がないのだと思いました(カンニングなどによって答を埋めることが目的であり、こつこつ覚えよういう気持ちが無)。また、自身の抱える問題の根深さに気付かないことは、学習の大きな妨げになっていると痛感しました(できないからこそ勉強するのが当然と考えるのは日本人ですが、できないことに向き合う姿勢というか学習そのものの意味が理解できていないとわたしには思えました)。

フランスにおける移民政策の失敗が識字率として数字にも現れているのでしょうか。共に学習環境に身を置くと彼女彼らの問題の本質に言葉を失うと思います。

[C1379] Mayuさん

コメント、ありがとうございます。
このコラムおよび私の経験は移民の人や外国人ではない一般のフランス人を中心にしているんですが、学校に通いながら読めるようにならない場合があること、でもそういう人の存在が学校のシステム上確認されないので、学力不足とされてしまう、というところに問題があると思いました。
コメントに書いてくださったのは外国人クラスのお話ですよね。確かにいろいろな学歴、学力の人が集まっているクラスでは、そもそも本国で勉強したことがない、という人がいるはずで、それでは外国語の読み書きの習得はさらに難しいと思います。必要性を感じないのでやる気もない、ということでしょうね。
  • 2013-11-22
  • まゆの
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フランスの文盲率

 先日紹介した、La Vie という雑誌に、Illettrisme(文盲の状態)と題したコラムがありました。


 最近では「文盲」という言葉は差別的だということで、「非識字人口」と置き換えられたり、文盲率ではなく、逆の職字率を掲げたりしているようですね。


 フランスではillettrisme (文盲)という言葉は普通に使われて言います。文盲の人は illettré と言います。これはanalphabétisme (人のことはanalphabète)とは違うとされています。analphabèteは何らかの理由で読み書きを習うことがなかった人ですが。 illettré は習ったけれども忘れた、あるいは十分に習得できなかった人のことを指すようです。


 フランスは日本に比べて識字率が低いと言われていますが、暮らしているとそれを直接感じます。日本では周りに字が読めない、という人を見たことがありませんでした。誰それの100歳ぐらいで亡くなったおばあさんは字が読めなかった、と聞いたことが一度あったきりです。


 フランスに来てからは、次のようなことが時々ありました。


  •  駅の切符の自動販売機で切符を買い終え、立ち去ろうとすると、後ろに並んでいた人から呼び止められ、機械の使い方を教えて欲しい、と言われたので、簡単に説明し「後は画面の指示に従ってください。」と言うと、「字が読めないんです。」と言われた。

  •  コインランドリーで字が読めなくて説明書きが読めないので説明して欲しい、と言われた。

  •  社会保険事務所で何かの用紙に記入していると、後ろで係員に字が読めないんです、と言っている人の声がした。



  などなどです。中には移民らしい年配の方もいらっしゃいましたが、ほとんどが、若くて外国人には見えない人でした。私自身、運転免許を取るときに字が読めるか聞かれ、外国人だから聞かれたのかと思いましたが、どうも違うようでした。


 日本よりずっと字の読み書きが出来ない人が多い、という印象を受けます。なぜなのだろう、と考えてしまいます。義務教育機関は発達しており無償で教育を受けることが出来ますし、ボランティアが放課後に無料で勉強を教えてくれる施設もあります。親が子供の宿題を見られる学力が無い場合でも、そういう家庭の子供が学校で不利にならないようにと、ボランティアが宿題の分からないところを教えているのです。


 書字システムだって日本語と比べたら簡単に思えますし、なぜ字が読めない人がいるのだろう、と疑問に思います。


 このコラムをきっかけに少し統計を調べてみました。フランスは文盲が多いと言うけれども、実際はどれくらいなのだろうか、と思ったからです。


 1999年のOECDの調査結果では40%が文盲である、と驚くべき結果が出ています。いくらなんでも多いと思うんですが、何を持って文盲とするか、という基準ははっきりしません。それから2005年の資料(こちら)ではフランスで教育を受けた18歳から65歳までの人の9%が文盲であるとしています。短い文章を読んで簡単な質問に答えるというテストの結果文盲と判断された、ということでした。


 ちなみに日本はというと、0.2%とか1%未満、という言い方がされているのが目に付きました。(例えばWikipedia)検査方法は分かりませんが、フランスと比べるとかなり低いですよね。


 読んだ雑誌のコラムは「どうしてフランスは識字率が低いのか」、という問いには答えてくれませんでした。(考えることを重視するあまり基礎学力を軽視した教育が行われていたからだ、という意見もあるようです。)でも文盲の人について別の角度から考えさせてくれました。以下原文が、拙訳が、黒字は私です。


 


  L’illettrisme est une question sociale majeur. Mais c'est d’abord un drame personnel pour tous ceux et toutes celles qui y sont confrontés.


 


[拙訳]


文盲は社会問題である。しかしまず第一に、この問題に直面している者みとっては個人的な悲劇である。


 


このようにコラムは始まっています。そしてコラムは続けます。「ある程度読むことに慣れている人は文盲の人の困難が想像できない。」私が見かけた人は「字が読めない」と堂々と人に言っているように見えましたが、実は困惑していたのでしょうか。馬鹿にされるのを気にしてなかなか「読めない」と言えない、という人もいるようです。


 


  L’illettrisme  n’est pas à confondre  avec les difficultés scolaires, plus ou moins grandes, qu’on peut éprouver durant sa scolarité.


 


[拙訳]


文盲を就学中に出会う学業上の困難と混同してはならない。


 


学力の遅れが指摘される生徒が文盲ではないことは、わざわざ言及する必要もないと思いますが、ここでは学校の性質上、例え生徒のレベルが文盲と言えるレベルでも、それを明確にすることが出来ず学力の不足と扱うしかないという、学校の現実に触れています。


つまり学校に通っている間に文盲とされることはないのです。そして大人になったとき、文盲と見なされます。そして容易に想像できることですが、年齢が上の世代の方が文盲率が高く、社会的立場の弱いアウトサイダー的な人々の方が文盲率が高くなっていると述べています。


 


いろいろな公的機関や私的団体が文盲を減らすことに取り組んでおり、文字の読み書きが出来ない人に自信を持たせるのと同時に、言語能力を高めていくような教育の場が持たれているようです。


 


私が共感したのはこのコラムの次の部分です


 


il faut comprendre que l’écrit fait peur à tout le monde, même à ceux et celles qui en sont des professionnels. Nul n’écrit sans angoisse, sans être tenaillé par l’inquiétude de mal dire, de voir stabilisée une maladresse ou une erreur, de ne plus pouvoir rectifier ce qui sera définitivement charge contre lui….


 


[拙訳]


誰でも、プロの物書きでも、書くことを恐れることを理解しなければならない。不安なしでものを書く人はいない。上手くかけないことや、不手際や間違いを定着させることを心配し、最終的に自分に対する攻撃になるだろうことをもはや書き直せない不安にさいなまれることなしに、物を書く人は誰もいない。


 


私自身このようなブログを書くことでも、この気持ちを共有していると思いました。しかしコラムはこのようなネガティブな点だけではなく、ポジティブな面についても記しています。


 


En revanche, on peut accompagner les personnes … dans la découverte que c’est une difficulté infiniment féconde et que les satisfactions qu’on peut y trouver sont immenses.


 


[拙訳]


    逆に、それは果てしなく豊かな困難であること、そこで得られる満足が非常に大きいということを、人々が発見するようにすることもできる。


 


書くことの難しさとそれに伴う喜びを、いつも物を書いている人らしい美しい文章で綴っていると思います。


 


コラムはこういう喜びがみんなに行き渡らない限り、文盲は民主主義社会の社会問題である、と結んでいます。


 


私は文盲の人の味わう困難から始まったコラムが、書く喜びに触れて終わっているところに興味を感じました。 


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[C248] 実感しにくい問題です

とても興味深いお話でした。ありがとうございます。
まゆの様が仰るように、日本で生まれ育って「文字が読めない」ということは多分無いのではないでしょうか。(病気や障碍により習得出来ない場合はあるでしょうが)
駅や施設での表示、看板、商品パッケージなど、身の回りには文字が溢れています。教育機関で学ばなかったとしても、文字の読み方ぐらいどこかで身に付くのではないかと考えてしまいます。
大人でありながら文盲という状態を想像するのは実は難しいのですが、世界には文字の読めない人が相当数いることは知っています。ただそれが、フランスのような先進国でも見られるのが意外です。
格差が広がる一方の日本でも、いつかそういう事態が起きるのでしょうか。少し前に「戸籍が無くて学校へ行ったことがない」人についての報道を読みました。教育だけは、望む人すべてに門戸を開いてほしいと思います。
  • 2007-10-05
  • すい
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[C249] すいさんへ

 思うに日本は言語生活に文字が不可欠なのではないでしょうか。姓名一つとっても、発音が同じでも漢字が違うと同じとは見なされませんし、地名などでもどんな字を書くか、など日常の中で問題にされます。漢字を見れば知らない言葉でも意味が想像できるので、意味の特定を文字に頼っている部分もあると思います。子供向けのゲームでも読めないと出来ないものが多いのではないでしょうか。
 コインランドリーの例はまだフランスに来て間もない頃で、私はコインランドリー自体をあまり利用した経験がなかったため、フランス語の説明書きを読んで理解するのに時間がかかりました。やっと理解してどの機械のどのプログラムで洗うのか決めて機械を回していると、男の人が入ってきて使い方を聞いてきたのでした。説明する私のフランス語は拙いもので、こんなフランス語しか話さない私が読めるのに、どうしてフランス人のこの人が読めないのだろう、と本当に不思議な気がしました。
 文盲の定義についてちょっと疑問があります。フランスで9パーセントと言われているのは、単語ぐらいは読めるけれども文章レベルだと理解できない、という人を含むのではないでしょうか。日本の1%以下というのはひらがなと簡単な漢字を知っている人は含まれていないのではないでしょうか。
 日本の金融機関で働いた経験がありますが、申込書一枚書くのに、一人で無言でささっと記入できるお客さんと、読むのも書くのも遅くてかなり長い時間が必要な人、「氏名」はお名前ですね、「配偶者勤務先」=奥さんはどこにお勤めですか、などと手助けしなければならないお客さん、などいろいろな方がいらっしゃいました。説明すれば記入は出来るわけですから、文盲とは言えませんが、フランス式に文章を読んで答えるテストだと文盲の方に分類される人も出てくるかもしれません。日常生活で読み書きをほとんどしない、という人は日本にも大勢いるのではないかと思います。
 しかし時間がかかっても読めないとなるとやはり社会生活の中でかなりのハンディキャップになるでしょうね。
 外から見た日本は、教育レベルでも生活レベルでも、格差が少ないように思えるのですが、格差が広がっているのでしょうか。

[C251] 興味深く拝読いたしました。

実体験を鑑みて……ですが、欧米先進国での「文盲率の高さ」はその地理的背景も大きく影響しているのではないかと思うのです。

欧米では、日本のように「耳に入るのはほぼ日本語だけ」ではありませんよね、公用語がいくつもあったり、人口が少なくて第二外国語が必須の国もあると伺います。
そのような土地柄ですと、まずは「会話」が優先されるであろうこと、
身の回りの文字表記が統一されておらず(同じアルファベットで数カ国語とか)混乱してしまうこと、
は想像にかたくありません。

島国の日本人が九年学んでも外国語に苦しむように、フランスの方も、ときどき読みには苦労なさるのかもしれません。
きっと「苦手分野」が異なるのですね。
  • 2007-10-06
  • カメ吉
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[C255] カメ吉さんへ

なるほど。それは考えませんでした。陸続きだからとにかく話すことが優先される、隣国の言語と字が同じだから混同する、ということですね。一理あるかもしれません。
 ただフランス人はヨーロッパの中では外国語が上手い国民とは見なされていないと思います。(イギリス人よりはマシだとは思いますが。)フランス人だって外国語で苦労しているんです。

[C258] 定義

どこからが文盲かという定義が確定していないのですね。
私のイメージでは「文字そのものが読めない」だったので、9%という数字に驚いてしまいました。
まゆの様の経験にあるように、ちょっとした書類を自力で処理できない人なら日本にもたくさんいます。私の職場にはお金が数えられない人がいます。一目で判るような小額でもお札と硬貨を1つ1つ数えなければならなくて、そこまでしても間違えるのです。
日常生活に差し障りがあるほどの困難を抱えた人というのは、案外多いのかもしれません。

日本の教育格差は多分に人為的なものです。
一方には非常に熱心な人がいます。自分の子供のことしか見えなくて、何かにつけて学校へ文句を云う「モンスター・ペアレント」が増殖中です。学校横のマンションに住んで毎日校庭を監視し、クレームの電話をかけまくるなどという冗談のような話もあるほどです。
一方では教育に限らず育児放棄が大きな問題になっています。
親子で揃って食べる毎日の夕食がコンビニやスーパーのお弁当だなんて、私には信じられません。他にも親が構わないばかりに不衛生な子供もいます。

モラルの低下が著しいのですね。
昨年あたりから表面化しているのが給食費の不払い問題です。経済的に支払い能力はあるのに払わない。払わなくても給食は出てくるからと高を括っているようです。
「うちの子は足が遅いからかけっこではいつも負けて辛い思いをする。だから運動会から徒競走を無くすべきだ」という理屈が正しいと思う親がいるのです。そしてそれを受け入れる学校があるのです。

こちらを拝見していると、まゆの様はお子様方を受験だ出世だと追い立てているようにはまったく見えず、いつも微笑ましく思いながら読ませていただいています。フランスにも教育ママはいるのですか。
  • 2007-10-07
  • すい
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[C260] すいさんへ

 教育というのは誤った熱心さを持ちすぎるのは逆に教育に良くないでしょうし、放りっぱなしも問題gありますし、中庸が大切ということでしょうか。
 
 学校がトラブルやクレームを恐れる余り親の要求ばかり受け入れていると、教育に支障をきたすのではないかと思います。先生方も大変ですよね。

 フランスは幼稚園から大学まで、競争に勝ち抜かないと入れないという入学試験はありません。中学、高校の名門と言われるようなところでも、簡単な書類選考と面接ぐらいで筆記試験などはありません。問題なさそうならとりあえず入学させ、レベルについていけなければ留年させ、何年も留年するわけにも行きませんから最終的には転校することになります。
 子供がいい学校に入っていた方が見栄がいいとか子供の将来に良い、という考えはどこの国にも共通だと思います。ただ、フランスで試験を勝ち抜いて入るような学校は、本当にレベルが高く試験も厳しいので、親が口やかましく言って勉強させたぐらいではどうにもなりません。万が一入っても、その後も競争や厳しい勉強が続くので、そういうところに向かない生徒は卒業できませんし、結局不幸です。また人口も少ないですし、子供にお金をつぎ込むことを好まない親も多いので、受験産業は成り立たないからか発達していません。だから子供に将来いい学校に入れるようにと、小さい頃から勉強を強いるような親は少ないと思います。ただこのコメントを書いていて思うところがあるのでまた記事にしたいと思います。

[C262]

たしかに、識字率の問題はフランスではかなりの懸案事項なのでしょうね。
街なかの広告の外国語の部分には注釈をつけるというのも「フランス語」を守るための戦略(?)なのかな。「I love you..」という広告の一文句にわざわざ「Je t'aime」と注釈をつけていたのには笑えました。
でも、夫の研究部に来ていた博士論文を書く学生のフランス語もかなり怪しくて、だいたいの場合はreviceが必要だったそうです。
イタリア人に母国語を直されるというのは、たしかに問題かもしれませんね。

[C263] 麻さんへ

 英語の注釈は結構笑えますね。広告で英語を禁止する法案が話題になっていたとき、「この英語はフランス語にするとこうなるのでダサくて広告にならない。」とかいちいち例を挙げて論争していたのを思い出します。結局禁止はやめて、仏語訳を義務付けたのでした。
 私も高校の教員をしていたとき、フランス人生徒のフランス語の綴りを直したことが何度もあります。フランスに来たばかりの頃だったので「私に直されてどうするの。こんどから綴りの間違いは2点減点。」と言い渡したらかなりマシになりました。
 夫は先日、会社の翻訳者が翻訳した英語のレポートを訂正していました。翻訳者はイギリス人なので「なんで?」と思ったのですが、専門用語が間違っているということでした。仕方ないですよね。

[C1378]

「フランスの識字率」を調べていましたら貴ブログにたどり着きました。

わたしはフランスに在住しており、まさにこの「識字率」を直面し困惑しております。ご存知のとおり、フランスといっても移民が多い国柄、実際に移民と机を並べる機会があり驚愕したのが、学習方法の相違でした。

誤解を恐れずに発言すれば、移民とは主に経済的事由からフランスへの移住を選択した「偽装結婚」「家族呼び寄せ」を含めた方々を指しますが、アフリカ系の方々に意欲はありません。わたしと同じ教室にいる方全員が同じでしたので、傾向として彼女彼らの特質があるのかもしれないと観察していました。どのように文字を覚えていくかという「学習基礎」がないのだと思いました(カンニングなどによって答を埋めることが目的であり、こつこつ覚えよういう気持ちが無)。また、自身の抱える問題の根深さに気付かないことは、学習の大きな妨げになっていると痛感しました(できないからこそ勉強するのが当然と考えるのは日本人ですが、できないことに向き合う姿勢というか学習そのものの意味が理解できていないとわたしには思えました)。

フランスにおける移民政策の失敗が識字率として数字にも現れているのでしょうか。共に学習環境に身を置くと彼女彼らの問題の本質に言葉を失うと思います。

[C1379] Mayuさん

コメント、ありがとうございます。
このコラムおよび私の経験は移民の人や外国人ではない一般のフランス人を中心にしているんですが、学校に通いながら読めるようにならない場合があること、でもそういう人の存在が学校のシステム上確認されないので、学力不足とされてしまう、というところに問題があると思いました。
コメントに書いてくださったのは外国人クラスのお話ですよね。確かにいろいろな学歴、学力の人が集まっているクラスでは、そもそも本国で勉強したことがない、という人がいるはずで、それでは外国語の読み書きの習得はさらに難しいと思います。必要性を感じないのでやる気もない、ということでしょうね。
  • 2013-11-22
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Author:まゆの
フランスに住み始めて早17年。2003年からリヨンの郊外に住んでいます。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(19歳)、長男チッチ(15歳)次女奈々(10歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。

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