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ハロウィーンって?

   今日は時期的にちょっと早いですが、フランスでのハロウィーンの話です。ここで「フランスの」 と書かずに「フランスでの」と書いたのは、基本的にフランスにはハロウィーンはない、と思うからです。


 突然ハロウィーンのことを考え始めたのにはわけがあります。


 昨日、ビデオで「たったひとつの恋」という日本のドラマを見ました。連続シリーズの一話しか見ていないので特に感想はありません。題名からも分かるように、若い人の恋愛のドラマのようでした。


 ドラマ自体にコメントすべきことは何もないのですが(あってもここでそれを繰り広げるのはちょっと場違いな気もします。)、ドラマのストーリーとは無関係なところでちょっとショックなことがあったのです。


 ヒロインが、知り合ったばかりの、多分今後、恋愛関係になると思われる男性に、どこそこの教会のハロウィーンは毎年ステンドグラスがきれいで有名だから一緒に行こう、と言ったのです。


 ここで、「教会でハロウィーン???」と仰天しました。「日本の教会ってハロウィーンやるの?」と驚いたのです。ハロウィーンのミサなんて聞いたことないですし。


 そしてさらに驚いたことに、魔女の黒い帽子やワンピースに魔女が持つ魔法の杖を持つ、などの仮装をして出かけたんです。「ハロウィーンのパーティーを教会でやるの?みんな仮装して行くの?」とびっくりしました。


 

 どんなパーティーなのか見たかったのですが、待ち合わせ場所で会った二人は教会はやめて違うところに行ってしまったので、結局ドラマの中で教会のハロウィーンを見ることは出来ませんでした。


 私は、アメリカの行事としてのハロウィーンは聞いて知っていましたが、日本でハロウィーンのパーティーなどに参加したことはありません。私が16年前日本にいたころは、時期になると、かぼちゃの飾りなどをお店で売っているところがあるぐらいで、飾りたい人が飾る、という程度のものでした。このドラマを見て、最近は一般的になってきたのかな、教会でもやるの?などいろんな疑問が涌きました。


 ドラマでは主役の男性が、ハロウィーンがいつなのか分かってない、弟がどんなお祭りなのか説明している、などの点から、誰でも知っているクリスマスのような行事にはなっていないことが想像できましたが、実際はどうなのでしょう。


 フランスでは、私が16年前に来た頃はハロウィーンなんてない状況でした。10年ぐらい前から、時期になるとパン屋などのショーウィンドウに、箒に乗った魔女、くもの巣、かぼちゃなどの飾りが出始め、仮装グッズの店にも怪物のお面が出回るようになってきました。


 そして、5年ほど前には、近所の子のお母さんから誘われて、子供たちが魔女や黒猫などの仮装をして、夕方お菓子をもらいに近所を回りました。お菓子の用意がなくてもらえなかったり、小銭をくれたり、ということもあったみたいです。つまり、ハロウィーンというものがあると知っていても、実際に自分の家に子供が回ってくる、ということは考えていなかったんですね。


 リヨンに引っ越してからも、マンション内を化け物のお面をかぶった子供が回る、ということがありました。でも子供全員がやっている、というわけではありませんでした。去年は友達のマンションでの子供のハロウィーンパーティーに誘われて、長女のえが黒猫の仮装で出かけていきま した。うちの近所では行われていなかったようです。


 私は、自分が子供時代に、このお祭りを経験したことがないこともありますが、この行事はどうも好きになれません。かぼちゃやシーツのお化け、可愛い魔女、ぐらいは許せるのですが、見るに耐えない醜悪な仮装が多いのです。ドラキュラなどはまだ良いほうで、フランケンシュタインやゾンビー、骸骨、なんだかよく分からない不気味な怪物などもいて、見ていて気持ちが悪いです。夜、徒党を組んで物乞いのように民家を回るのも感心しません。


 私のように考える大人も多いようで、他のお母さんで「こんなのは私の子供時代にはなかったし、子供が喜ぶからやっているだけよ。」と言う人に何人も会いました。


 私もこんなことがありました。呼び鈴がなったのでハロウィーンの子供だろうと思って、ドアを開けると、怪物の仮面をすっぽりかぶった子供3人が黙って立っています。その仮面の醜さにあきれたのでわざと「ギャー」と叫んでドアを閉めました。子供たちが「あのー、ハロウィーンだから・・・」とか、もそもそ言っていたので、もう一度ドアを開けて「どこの誰なの?名前は?」と問い詰め、「何なの、そのお面は!」とか散々けなしてお菓子をあげました。変なおばさんだと思ったに違いありません。  


私のように、ハロウィーンに好意を持っていない大人が多いように思われますが、去年テレビで、カトリックの青年団体がハロウィーン反対のビラを配っているというニュースを見ました。あれは悪魔のお祭りだからキリストの教えに反する、というのです。同じニュースの通行人へのインタビューでは、あれはアメリカのお祭りだから自分は関係ない、などと答える人が紹介されていました。伝統的にフランスの行事ではないので、興味がない、好意を持っていない、というのが目に付く印象です。

 

ついでですから、ちょっとハロウィーンについて調べてみました。もともとはケルト系の収穫祭が起源で、ハロウィーンという名前の語源は、翌11月1日のカトリックの万聖節(フランス語ではToussaint)の前夜祭、All Hallows’eveという英語らしいです。しかし、もともとがキリスト教とは関係がない行事だったので、17世紀のイギリスでは異教的だということで教会が禁止したそうです。この1031日はケルト文化では死者が帰ってきたり魔女や霊が出るのだそうです。それで魔よけとして仮面をかぶるのだとか。

 

調べているうちにどんどんごちゃごちゃしてきてしまったのですが、かぼちゃは収穫祭と関係があり、魔女や骸骨は死者が帰ってくる、魔女が出る、という方と関係しているのではないでしょうか。どちらにしろ民間のお祭りで、やはりキリスト教とは関係ないようです。

 

111日は祝日で、万聖節はカトリック教会のお祭りですから特別なミサがあると思います。(私はクリスチャンではないのでよくわかりません。)一般にはこの時期は墓参りの時期で、死者が帰ってくる、というケルトの伝説と一致するところがあります。でもハロウィーンのお祭りや仮装は、フランスのものではありません。最近子供向けの行事として入ってきた、という感じです。


  ここでまたドラマの話に戻ります。やはり教会でハロウィーンをやるのはやっぱり変なのです。  いくら娯楽のためのテレビドラマとはいえ、SFドラマではないと思いますし、全く現実にないような設定をするとは思えないので、日本の教会(教会というのですからキリスト教ですよjね。)ではハロウィーンの行事が行われるのか、もう少し調べてみました。フランスでは考えられないことだからです。


 麻布セントメアリー教会というところでは毎年行われているようです。外国人の多い土地柄、地域住民のための活動らしいです。礼拝堂内をお化け屋敷に改造しての催しが近隣の人に喜ばれているそうです。私が調べているときにはキリスト教関係のブログでハロウィーンを批判しているものもありましたので、この教会は少し変わっているのかもしれません。場所などの事情もあると思うので、一概には言えませんが、フランスは礼拝堂はミサやお祈りだけに使い、ミサ以外の教会関係の行事は教会内であっても別の部屋で行います。お化け屋敷はクリスチャンでない私にもやっぱりショックです。


 信者の方に失礼かもしれませんが、この教会は由緒ある教会のようですが、サイトによると定期礼拝はなく、クリスマスのミサなどの特別礼拝が年3回のみで、聖書の勉強会もなくなっており、サイトでも結婚式とお宮参りや七五三の代わりとなる行事のコーナーが充実しています。信者向けの宗教活動よりは、セレモニーが中心の教会ではないかと思いました。結婚式を通してキリスト教に親しませようという方針なのかもしれません。写真で見ると、ステンドグラスがきれいな古い教会で、テレビドラマのモデルはここかな、と思いました。


 その後かなりしつこく教会でハロウィーンの行事を行っているところを探してみましたが、見つかりませんでした。教会関係のサイトではハロウィーンと教会とは関係がない、という記述を多く見かけました。やっぱりテレビドラマの教会は例外的な教会じゃないかと解釈しました。


 あー、長く書きすぎてしまいました。


 フランスのハロウィーンに戻りますが、"Trick or treat" のようなフランス語の決まり文句がなく、非常に間が抜けています。さっきも書いたようにドアをあけると無言で突っ立っている子供とか、


Bonsoir! Les bonbons s'il vous plaît. (こんばんは、飴をください。)


と言う子供がほとんどです。知っている子がほとんどなので、仮装していても誰か分かるときは、ついでに別の話をしたりしています。親が付き添っていることもあり、


「ハロウィーン、やってるんですねー。」


「ええ、子供が喜ぶので。」


というような会話をします。やっぱり新しい行事ですから、形式が定まっていないようですね。


 

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7件のコメント

[C204]

ハロウィーンの決まり文句。どうも、私にも納得がいかないのです。

いたずらか?お菓子か?

やくざのみかじめ料と同じですよね。
良いことをした褒美ならまだしも…アメリカが発祥なんですよね…そういう国なんでしょうか。

[C205]

あらあら、ご立腹ですね。読んでいて仁王立ちのまゆの様を想像してしまいました(笑)。

事実関係は私には解らないのですが、教会でハロウィンというイメージは確かにあります。明治大正の頃に宣教師が持ち込んだと思われているのではないでしょうか。日本の節句のような、西洋の風習の1つとして紹介する......という場面を小説で見ることがあります。あくまで軽めの小説に限りますが。オレンジのカボチャが外国っぽさを演出するのです。

現実には今でもやっぱり定着していなくて、でもハロウィン・グッズはたーくさん売られています。そこは日本のことですから、カボチャも魔女もかわいくなっているのです。そういうのを買って「ハロウィン気分」を楽しむのですね。私も飛び出すシールを持っています。使い道がありません!

さすがに仮装やtrick or treat ! をする人はほとんどいません。昨今の日本は陰湿な犯罪大国になりつつあるので、子供たちにそんな危険なことはさせられないのです。
それからカボチャのジャックも作りません。あのオレンジのカボチャは高級スーパーや輸入食材店へ行かなければ手に入らないからです。いつか自分で作ってみたいと思っています。

本当に形だけのハロウィンですね。女の子たちが十字架や天使のモチーフのアクセサリーを身につけるようなものです。
こういうところが外国の人には奇妙に見えるのかもしれません。
  • 2007-09-21
  • すい
  • URL
  • 編集

[C206] きなこさんへ

私も同感です。なんだか脅迫の入門段階みたいじゃないですか?こんなことを小さい子供に教えるのもどうかと思います。遊びで培った精神って生涯残りそうですし、三つ子の魂百までって言いますしねー。

[C207] すいさんへ

グッズだけ、というところは私が日本にいた頃と変わってないですね。日本人の感性から言って、グロテスクな仮面のようなものは流行らないと思いますし、仮装を楽しむ習慣の薄い国だと思いますので、クリスマスやバレンタインのように定着しないかもしれませんね。個人的には、日本古来のいろいろな伝統行事が既にあるのだからこれ以上外国から輸入しなくても、と思います。
 ところで飛び出すシールってどう飛び出すのですか。シールって飛び出せるんですか。カードならわかるんですけど。で、何が飛び出すんですか。

[C208] 形は違えど

毎年なんやかやでハロウィンをやっているカメ吉が、こっそりとお邪魔します。
日本ではまだ市民権を得ていないこともあり、実際には町内を回らずに身内のパーティーで済ませています。


ハロウィンというのは、もともとケルト人の祭事だったのを十九世紀にアイルランドからの移民がアメリカに持ち込んだ物なので、イベント自体に大変に紆余曲折があるのですが……。

ちなみに「教会でハロウィン」にはカメ吉も仰天いたしました。「サンタの仮装でマラソン」する私の近所ですが、さすがにそれはありませんですよ。
  • 2007-09-23
  • カメ吉
  • URL
  • 編集

[C209] シ、シールがですね...(爆笑)

まさかそこに注目されるとは。
バネのようなと云うと大袈裟ですが、パーツが立体的に重ねられているシールです。平皿の上に深皿を置いてお料理を盛りつけたみたいなもの....かな?
ノートに貼ると、開いた時にびよん! と飛び出すのです。
手帳に貼ればかさばるし、壁や机に貼る年齢でもありませんし、秋になるとパッケージのまま飾っています。
  • 2007-09-23
  • すい
  • URL
  • 編集

[C210] コメントありがとうございます。

*かめ吉さんへ

サンタの仮装、ありますねー、そういうの。フランスでもそれはありそうです。仮装してマラソンしている人はよくいますし。
やっぱりハロウィーンって身内でやるのが普通なんですよね。テレビドラマの設定も、もう少し考えてやって欲しいものです。別にハロウィーンでなくても良かったと思うんです。続きを見ていないので詳しくはわかりませんが、結局パーティーは出てこなかったわけですし。

*すいさんへ

 よくわかりませんが、使途のはっきりしない製品のようですね。かわいいというだけで欲しくなるってことありますよね。私もいくつかおかしなものを買い込んで、子供から変に思われてます。

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プロフィール

Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。

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