この間、オーディオブックの楽しさを満喫したので(その記事は→こちら)、また別のオーディオブックを借りてきました。サンテグジュペリの「夜間飛行」、原題はVol de nuitです。Saint Exupéryはリヨン地方出身の作家で、市内中心部に銅像があったりして、普段ちょっと親しみを感じている作家でもあります。
サンテグジュペリの作品は実は「星の王子さま」しか読んだことがありませんでした。この作品は、娘が学校で必要かもしれないと言って本を買ってあったので、オーディオブックと一緒に読んでみるのもいいかもしれない、とも思いました。
まずCDを聞き始めました。冒頭部は詩的な文章でパイロットの心情が綴られていました。前にこのブログでサンテグジュペリの乗った飛行機を撃墜したパイロットの新聞記事(その過去記事は→こちら)を扱いましたが、その中で撃墜したパイロットがサンテグジュペリの作品のファンだったという下りがあったのを思い出しました。風景や空やパイロットの心情の描写は、実際にパイロットだったサンテグジュペリならではのもので、同じパイロットが共感するのもうなずけます。
とりあえず、第一章だけCDで朗読を聴いたのですが、この作品はきちんと読まなくてはもったいない、それだけの価値がある作品なのではないか、と思えてきました。そこで本を出してきて丁寧に読み始めました。
時には辞書を引き、構文を考えたりしてゆっくり読んでいますので、今、三分の一ぐらいまで読み進んだところです。(読み方についてはサブブログの記事参照→こちら。)やはり文学作品ですから、文学的な構文や語彙が使われていて、香り高い文章です。内容も人生を考えるような内容で、興味深く読んでいます。
中級以上のフランス語学習者の方なら読めると思います。各章が短いので少しずつ読み進めるのに向いています。短い章だと3ページ足らずのものもあります。登場人物が多すぎる話は、外国語で読む場合、分かりにくいものですが、その点でもこの本は合格です。今のところ登場人物は3人だけです。
私はこの作品は翻訳でも読んだことがなく、この先どういう展開になるのか分からないのですが、今楽しんで読んでいるので、お知らせしたく記事にしました。
邦訳は新潮文庫から出ているようです。翻訳と比べながら原文を読む楽しみ方もあるので、それもいいかもしれませんね。
この本の読後メモはサブブログに載せました。→こちらです。
フランス国内にお住まいの方のために、フランスのアマゾンのリンクを下につけておきますね。
Vol de nuit (本)
Saint Exupery - Vol de nuit (CD)
追記
CDについて一言付け加えておきます。朗読の男声の低い声が作品の雰囲気にとても合っています。それから南米の地名、例えばブエノスアイレスはBuenos Airesですからフランス語ですと普通は「ブエノゼール」のように発音するのですが、このCDではブエノスアイレスと言っています。その他、地名のスペイン語は全てフランス風ではなくスペイン語の発音のままで朗読しているのですが、それが異国情緒を誘います。
Author:まゆの
フランスに住み始めて早17年。2003年からリヨンの郊外に住んでいます。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(16歳)、長男チッチ(12歳)次女奈々(7歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。
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