鳥のパークの話題が続いていますが、今日はちょっと違うことを書きます。
2年間日本語を教えていた、元教え子、19歳のHくんから連絡があり、昨日夕食に来てくれました。現代的にアレンジした小さな花束とコート・デュ・ローヌの赤ワインを一本を持ってやってきました。
「先生、こんばんは。お久しぶりですー。日本語を忘れてしまってー。」
というHくん。でも私の言っていることは分かるので、複雑な話でも半分ぐらいは日本語でしました。
国際マーケティングの学校に行っていて普段はリヨンにいなくて、しかも今年は学校のプログラムのでウルグアイの大学に半年行っていたので、フランスにも居ませんでした。帰ってきたので、と言って連絡してくれたのです。
今の学校では日本語の授業がないので中国語をやっている、と言っていました。中国人の先生が日本に留学経験があり日本語が話せるので、その先生と時々日本語を話すのが、普段日本語を話す唯一の機会なのだそうです。ウルグアイの大学に行っていたぐらいですから、スペイン語はバカロレアの口頭試験で試験官からスペイン人か、と聞かれたというエピソードを持つなかなかのレベル。高校3年次からドイツ語もやり始め、ドイツへ語学留学もしていました。来年はまた学校のプログラムでイギリスの大学に行くそうで、英語も既に流暢に話します。最近、現代ギリシャ語を始めたそうです。
語学好きのHくんとは語学の話でいつも盛り上がります。今回は中国語の話などで盛り上がりました。のえは「Hくんは日本語忘れた、とか言ってるけど、嘘でしょ。ほら、私が言っていること、みんな分かってる。」と言っていましたが、Hくんによると話しながらスペイン語の単語が頭の中に現れるそうで、「あー、日本語でなんて言うんだっけ。」とか時々つぶやいていました。
Hくんはうちに着いてからしばらくの間、全くフランス語を使わず、子供たちにも日本語で話しかけていました。するとのえが言いました。
「チッチって、Hくんが来たら、急に日本語しかしゃべらないじゃないの。どうなってるの?」
そうなんです。チッチはのえと比べると日本語の発話量が少ないのですが、Hくん相手に日本語しか使っていません。やれば出来るじゃないの、チッチ。
「ねー、イタリア語、ちょっと知ってる?」
と聞いてきたチッチにHくんが答えていました。
「うーん。ちゃんと知ってる。お姉さんがローマに住んでるから。」
そこで二人でちょこちょこイタリア語で話していました。のえはHくんにオセロを教えて二人でやっていました。
「ねえ、フランス語で話そうよ。Hくんの日本語はちょっと変だから嫌なんだよ。」
と言うのえに
「やっぱりフランス人だからですね〜。でもフランス語はあまり好きじゃないんですね。」
と答えるHくん。のえは「私はフランス語の方が得意だから、フランス語、好きだけど。」と主張していました。 食事の時は私が用意した中華風の料理を食べながら、ウルグアイの話を聞きました。大学の授業は大変面白かったけれども、大学がカトリックの大学で宗教的な雰囲気に違和感を覚えたそうです。夫がアメリカ、カナダ、日本で撮った写真をHくんに見せたりして、食後も夜12時ぐらいまで話をして帰っていきました。日本に住んだこともなく、日本滞在は2年前の国際交流プログラムでの1ヶ月程度のみ、なのになかなか上手に日本語を操るHくんを見ていると、うちの子供たちも頑張って欲しい、という気になってきます。「また来てね。チッチがあんなに日本語を話すのは珍しいのよ。」と言うと「僕も日本語で話したいのでまた来ます。」と言っていました。奈々もHくんに日本語を使っていましたから、Hくんはうちの日本語教育に役立つ存在のようです。時々遊びに来て、子供たちに刺激を与えて欲しいと思います。
Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。
チッチさんは、お姉さんやお母さんが相手じゃ、レベルが高すぎて太刀打ちできないと思うのでしょうか?
のえさんがおっしゃるように、Hくんの日本語がちょっとヘン?だからそこ、僕の方がうまいぞ、と自信を持って話ができるのかしら?
なかなか興味深いお話です。