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自宅の鍵、紛失事件

 先週の日曜日、夕飯の後片付けをしていると、のえが降りてきて

「ねえ、お母さん、すごく困ったことがあるの。」

と言います。どうしたのか聞くとお財布を補習校の前の公園のベンチに忘れてきた、というのです。のえの財布にはお金がたくさん入っていることはまずないので、まだ新しくてかわいい財布だったからなのだと思いました。

 すると財布の中に家の鍵が入っている、と言い出しました。前日の午後に置き忘れたのに、翌日の夜に気がつく、というのもうっかりしていますが、そもそも財布なんて必要ないのになぜ持っていったのか、そしてなぜベンチに置いたのか、など不注意としか思えないことばかりです。のえによると。補習校の休憩時間に自販機のココア(40サンチーム)を友達と飲むことがあるので1ユーロ持って行き、飲み物を買った後ポケットに財布を入れていたが、公園で遊ぶのに邪魔だったのでベンチに置いた、ということだったのですが、休憩時間に買い食い(食ってなくて飲んでたんだけど)をする、などいろいろ納得できないことがありました。でも一番の問題は鍵を失くしたことです。まさかとは思いましたが、自宅の住所が分かるものが財布に入っていなかったかどうか、確認しました。

「住所は書いてない。」

というので、スペアキーが一つ減ってしまったわけで、もう一つ作らなければならないのですが、防犯ドア用の特殊な鍵なので高い上に、出来上がるのに1週間ぐらいかかります。面倒なことになった、と私が嫌な顔をしているとのえ「お小遣いで鍵を作り直すお金は払うから。」と言いました。つまりは毎月のお小遣いで返済し、その間お小遣いはもらわない、ということです。

 そのあと、のえが財布には学校のカフェテリアのカードも入っていたから、そのカードを作り直すのは自分が事務室に頼みに行くし、それにかかる費用も自分で負担する、と言いました。(5ユーロ以下らしいです。)ここまでは不注意から起こった単なる面倒な事件だったのが、カフェテリアのカードも一緒に失くなったと分かり、重大な問題になってしまいました。カードには学校名と顔写真とフルネームが書いてあります。名前から電話帳などですぐ住所が分かってしまいます。

 夫が夜にもかかわらず、置き忘れた公園に見に行きました。前日に忘れたものが見つかるはずはないですよね。そして翌日の月曜日にリヨンのObjet trouvé(落し物などを預かる公的は機関です。)と公園を管理している事務室に電話で届け物がなかったか問い合わせました。どちらも答えはNon。カフェテリアのカードの学校名を見て、学校に連絡する可能性もあると思い、何度も学校に電話をしましたが、通じないので出向いて、事務室で事情を説明しましたが、どこからも連絡はなかったとのこと。窓口の係りの人と

Il faut changer la serrure.  錠ごと取り替えるしかないですね。

などと話し合いました。

 その間、夫はドアを取り付けた会社に錠の取替えの費用を問い合わせ、木曜日に緊急に取り替えてもらえるよう頼みました。300ユーロだと言われたそうです。余計な出費ですが、いつ泥棒が入るか心配しているのも嫌ですし、取替えることにしたのです。

「もー、のえのせいで・・・。」

「ごめんね。」

「300ユーロってお小遣い何年分?」

なんて話をしていました。しかも私の留守に学校から帰ってきても鍵がないので家に入れないわけで、火曜日はのえは授業が少なくて早く終わる日だったのですが、弟妹の学校が終わる時間に小学校に歩いてくるようにして、弟妹を車で迎えに来た私と一緒に帰ったりもしました。面倒ですが、のえは自分が悪いと思ったのか不平は言いませんでした。

 インターネットで調べると、うちと同じ苗字は県内に数件しかなく、今にも空き巣が入るのではないかとびくびくして過ごしました。そして水曜日の朝、夫から電話がありました。なんと財布を預かっているという人から携帯に電話があったのだそうです。携帯の番号がどうして分かったのか不思議でしたが、その夜、お礼としてチョコレートを一箱持って、夫がその人の自宅に鍵を受け取りに行きました。錠の取替えはキャンセル出来ました。連絡をくれた人は30歳ぐらいの男性で、娘さんと公園で遊んでいて財布を見つけたのだそうです。そして学校の番号を探して電話で説明すると、私が失くしたことを伝えてあったからでしょう、夫の携帯番号を教えてくれたそうです。

 のえは可愛い財布も見つかり、数年間お小遣い無し、という目にも遭わずに済み、ほっとしたと思いますが、私たちも錠を取り替える前に連絡をもらって本当によかったと思いました。今後はのえも気をつけると思います。

 鍵を失くす少し前に、のえが財布に鍵を入れているのを見かけて、そんなところに入れておいては失くなる、と注意したことがありました。学校へ行くかばんの中に鍵を引っかける金具が付いているので、そこに付けるように言うと、みんなが持っているメーカーのかばんなので、金具の位置は誰もが知っており、いたずらで盗まれることがある、とのえが言うものですから、それなら仕方がない、と思いました。でも名前の書いてあるカードと同じところに入れている、と知っていたら絶対止めさせていたと思います。カフェテリアのカードが財布に入っているとは知らなかったので・・・。

 誠実な人の手に渡ったので今回は無事でしたが、どんなことになっていたか分かりませんよね。私も今後、鍵に注意しなければ、と思いました。

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4件のコメント

[C709] 自宅のカギ紛失事件

なにごともなくてよかったね。最近我が家に泥棒が入ったのでどきどきして読みました。
いつも日課にして楽しく読んでいる夫はすっかりフランス生活を経験しているかのようです。これからもたのしみにしています。
  • 2008-04-17
  • りつこ
  • URL
  • 編集

[C710] 見つかって良かった!

私が小さい頃、両私意は共働きでしたが、鍵を複数作るのが不安だった母が、ずっと自分お働き先まで(といっても近所ですが)とりに来させていました。
私はそれが嫌で早く合鍵を持つというのが一種、ステイタスの様に感じていたと思います。「自分が管理する自分だけの大事なもの」だからです。
でも、やはり同じように母は何度も私を説得し、大分経ってから自分用の鍵を作ってもらいました。
それでも口を酸っぱくして言われていたのを思い出しながら、のえちゃ〜〜〜ん、お小遣いからだなんて偉いよう〜〜と、なかば同情し、まゆのさんの意見もそうだそうだ!大変なんだぞ〜〜と、気持ちが子供から大人から行ったり来たり。(笑)
終わり良ければ‥‥の話でしたが、カフェテリアのカードは日本ではなかなか普通の学校ではないので、子供でも私の頃よりもっとしっかり気をつけている、そんな国なのだと改めて思いました。
のえちゃんの、かばんの台詞がそうですよね。
私はそんなこと考えてもなかったですもの。
300ユーロ損しなくて本当に良かったです。

[C711] りつこさんへ

 コメントどうもありがとうございます。
 えー、ご自宅に泥棒が!?それは大変でしたね。本当に何かと物騒な世の中ですから、何事もなくてよかったです。錠を取り替える前に鍵が戻ってきてほっとしました。
 まあ、よく読んでくださっているのですか。本当にありがとうございます。楽しみに読んでくださっていると聞いて、これからも続けていこうと思いました。

[C712] mineさんへ

 やはり親としては子供に鍵を持たせるのは、もし失くしたら、と心配ですよね。お母様の気持ち、よく分かります。のえの友達の家でも、子供に持たせないで自宅の庭の秘密の隠し場所に隠してある、というお宅があります。私もそうしたかったのですが、うちは近所に子供が多く、庭で遊んだりしているので、隠し場所をみんな知っている、ということにもなりかねないという夫の意見でやめました。
 子供の立場からすると鍵を持つ、というのはちょっと大人みたいでステイタスが上がった気がするでしょうね。のえは今携帯電話を持ちたがっています。これも失くすのが心配でまだ持たせていませんが、友達には持っている子もたくさんいます。
 大人になったり子供に戻ったりしながら読んでくださった、というのが面白くて笑いました。ご自身の子供時代の経験を思い出しながら読んでくださり、うれしく思いました。
 お小遣いで返す、というのえの気持ちは、責任を持たせるという意味からも受け取って、カフェテリアのカードや合鍵代は払ってもらおうと思いましたが、子供に300ユーロ払わせるのはあんまりですよね。本当は払ってもらいたいけど、もういいよ、ということになっていたと思います。本当に無駄な出費をせずに済んでよかったです。300ユーロ払ったあとで鍵が出てきた、というのも悔しい、と夫が言っていましたが、ぎりぎりでセーフで良かったです。

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Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。

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