先週の月曜日、学校から帰ってきたのえが突然、
「ねえ、お母さん、私のかばんに60ユーロ入れた?」
と聞いていきました。普段から黙って子供のかばんに物、特にお金を入れる習慣はないですし、入れた記憶もありません。
「入れてないけど、どうして。」
「入ってたんだよ。」
ずっと前に払わなければいけないお金をのえに渡したことがあったことを思い出し、渡し忘れているのでは、と思ってそのことを言いました。すると
「そんなのずっと前の話でしょ。ちゃんと渡したよ。それに私、3日ぐらい前にかばんをきれいにして、何も入れていなかったもん。」
と言います。じゃあ、この60ユーロは何なのか?を話し合いました。
「自分で入れて忘れてるんじゃないの?」
と言うと
「こんな閉まってなくて、すぐ落ちちゃうところには入れないよ。第一、私は60ユーロなんて持っていないし。」
と言うのでどこに入っていたのか聞くと、かばんの外側のチャックも何もないポケットなんです。
のえが言うには前日のバイオリンのコンクールの時に、何度も同じおじさんから「上手だった、すごく感動した。」と褒められたのだそうです。で、その人がかばんにこっそり入れたのではないか、と言うんです。
「じゃあ、そのおじさんは『この子も上手だったな〜。』とか言いながら、いろんな子のかばんに見つからないようにお金を入れていたってこと?そんな人いる?」
「うーん、やっぱりいないかも・・・」
でも考えてみれば、コンクールの結果発表の会場内を移動するときに、バイオリンや貴重品の入った私のバッグやビデオカメラは持って移動していましたが、楽譜しか入っていなかったのえのかばんは座席に置いたままにしていたので、外側のポケットですし、こっそり誰かが入れる暇はあったとは思うのですが、いったいそんなことをするものでしょうか。以下二人で考えた仮説です。
A) お母さんが子供に『このお金、かばんに入れといて。』と頼んだら、子供が間違えてのえのかばんに入れてしまった。
B) 年少の参加者もいたので、その弟妹の小さい子も会場いて、小さい子が他の人のかばんから出して、のえのかばんに入れてしまった。
C) 誰かが自分のかばんに入れようとして、間違えてのえのかばんに入れてしまった。
仮説に対する考察は
A) 知らないかばんに入れるかな〜。大体子供にそんなこと頼む?大人がこれと同じかばんを持っているのはおかしい。(ティーンエイジャー用の楽譜の入る大きさのかばんなので、確かに大人の持つかばんではない感じです。)
B) なんか変な赤ちゃん。注意もせずに一人にして置くのもおかしい。
C)どうして中にきちんと入れず、外側の落ちやすいところに入れるの?
で、有力な仮説がなく、謎のままです。
間違えて入れたにしても、お互い誰か分かりませんし、連絡のしようもありません。この60ユーロはもらっておくしかない、ということになり、のえが私に半分くれました。
でも今ものえは、あの優しいおじさんがこっそり入れておいてくれた、と少し思っているようです。
「だって、はい、あげる、って言われても断るでしょう。だからこっそり入れたんだよ。」
そうなのでしょうか。誰かが失くして探しているのではないかとちょっと心配です。というのもコンクールの前の週にうちではのえが自宅の鍵を外に置き忘れて失くし、大騒ぎになっていたのです。そのことはまた別に書きます。
Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。
本当に不思議な話ですが、困っている人がいたら、困りますね、それに、なにより探しようがないんですよね、その困っているかもしれない人。