年末に、郵便配達屋さんや消防士さんが一軒一軒、カレンダーを売りに来るんですが、値段は別に決まってないんです。みんなはいくらぐらい払うのか、とか気になるんですが、うちは大体5ユーロぐらい払っています。一度など、ほとんど小銭が手元になくて、断ろうかと思ったのですが、少なくてもいいです、と言われ、1ユーロも払わなかったこともあります。
消防隊員の方は場所にも寄りますが、前に住んでいたところでは金ボタンのついた礼装に銀色に輝くヘルメットを小脇にかかえ、折り目正しい態度で消防車の写真の入ったカレンダーを売りに来ました。その人の制服姿を見て子供たちが歓声を上げていました。
このカレンダーの販売は利益を上げるためではなくて、得たお金は配った人のものになるらしいので、職員にクリスマス前のお小遣いを与えるためや地域の人とより触れ合うために、あるのかもしれません。昔からの伝統だとかで、カレンダーを受け取り、何がしかのお金を払うのが普通、と考えられているようです。
普段配達中にみかけることもある郵便配達と違って消防隊員は普段会うことも少ないので、消防署が何処にあるか聞いたり、日曜日に見学に来ていいですよ、と言われたり、火事になったら絶対すぐ来てくださいね、とお願いしたり、と社会の潤滑油になっていますよね。
お葬式のときに送るお金は私の感覚だとお香典に近いもので、日本ならなんとなく金額が決まっているような気がするんです。少なすぎたら変ですしね。フランスでは弔報を受け取ったら、まず考えるのはお葬式のときに棺の上に乗せる花輪や教会に飾る花を贈るということ。お金は普通贈りません。でもお葬式の形態によっては花を飾る場所がなかったりしますし、花ばかり大量にあってもそれを運ぶのは遺族の仕事になってしまいますよね。でも悲しみを何かの形で表したいと考えるのも普通のことですから、そこで故人の遺志や、それがはっきりない場合は遺族で決めた寄付先を示し、こちらへよろしければ何がしかの寄付をお願いします、という言葉を弔報に添えたりします。
そして寄付の仕方ですが、遺族の元に好きな金額の小切手を贈ることもできますし、指定の寄付先に黙って小切手を送ることもできます。このときの金額に相場なんてないですし、少なかったら滑稽ということもなく、払わなくても目立ちませんし、こっそり払ってるかもしれないわけで、すべて個人の気持ちにまかせているところが日本とかなり感覚的に違うように思います。日本ではお香典の金額によって香典返しの内容な変わってくるらしいですし、名前や金額を書いて渡すのが普通ですよね。
さて寄付先ですが、赤十字や教会関係の慈善団体、あるいは故人とゆかりの深かったボランティア団体、癌研究センターということもありましたし、読書が好きな人で、国立図書館が寄付先だったこともありました。寄付しながら亡くなった人の人柄を思い出すわけで、気持ちがこもるような気がします。
Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。
コメントの投稿