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奈々の日本語

  奈々は今、三歳半です。フランス語はここ3ヶ月ぐらいで飛躍的に語彙が豊富になり、文章らしいものをどんどん口にするようになりました。

 日本語も、ここ数週間で急に発音がはっきりしてきていろいろなことを言うようになりました。でも分かりにくいこともあります。

 昨日も私のところにやってきた奈々が言いました。

「お母さん、奈々のビーム、どこ?」

「え?」

「あたしのビーム、どこ?」

奈々じゃなくて「わたし」って言うの、と時々注意しているので、この時は言われる前に自分で訂正しました。(偉い!)

「ビームって何?」

「ビーム、赤いビーム、あたしの。」

やっぱり分かりません。

「ごめんね。でも、ビームって言うのを知らないの。何に使うの?赤いの?」

「うん、赤。」

と頷くんですけど、やっぱり分かりません。そうしたら奈々がこの本を持ってきました。


     Elmer

「これ、これの赤いビーム。」

そうかー。これで分かりました。奈々が探していたのは、これだったのです。

        水筒

 Elmerの水筒でした。象の名前を忘れていた上に「水筒」という言葉も覚えていなかったようです。

「あー、奈々のElmerの水筒だね。赤い水筒でしょ。」

にっこりする奈々。これを言うのに本まで持ってきたんですよ。「ビーム」というのは「瓶」のことだったようです。これって瓶じゃないんだけど。

 今日、また台所にやってきた奈々は突然こんなことを言いました。

「お母さん。」

「なーに?」

「おしっこです。」

「え?」

「おしっこです。」(妙にはっきりと発音。)

「おトイレ行きたいの?」

「はい。」

「一緒に行こうか。連れて行って欲しい?」

「うん。あ・り・が・とう。

なぜ、突然、敬語なのか・・・。なぜ妙に一音ずつはっきりと言うのか・・・。謎でした。

 

 今夜、寝る前に読み聞かせた、ぐりとぐらのかいすいよく という本にガラスの瓶が出てくるんですが、絵を見て「ビーム」を連発。だからビームじゃないんだって。

「びん」と言うのが言い難いらしいんです。フランス語にはない音ですしね。何回か練習して

「びぃん」

と言ったので合格としました。上手く言えなくても練習してくれるだけで、うれしいです。

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7件のコメント

[C468] かわいいです〜

水筒→瓶→ビーム。
これは判りにくい!
「びん」が発音しにくいのですか。へぇ〜。確かに外国の人の日本語を聞くと、簡単な単語をやたら難しそうな音にしていることがあります。あれは母語にない発音をしているのかもしれませんね。
エルマーの水筒、かわいいですね。日本でもエルマー・グッズはいろいろ出ていますよ。

こちらで拝見するお子様方の会話は、フランス語だったり日本語だったりしますが、どう使い分けているのですか。お母さんと話す時は日本語で、などと勧められているのでしょうか。
日本語だと呼びかけも「お母さん」に変わるのが面白いです。
  • 2007-12-09
  • すい
  • URL
  • 編集

[C469] 面白くてかわいいですね

 なぜ突然こんなことを言うのか、という謎が解けたとき、母親として嬉しいですよね。うちの子達は、最近読んだ本とか、幼稚園での出来事とか、テレビやビデオとか、何かのアレンジであることが多いです。
 私、と言うように、お育てになっているのですね。うちの子たちは、ある日突然、ぼく、とかオイラとか言い出して、すごーく受けました。私一人ですけど。夫がまた、わけがわからず嫉妬していました。「私」ひとつでも、日本語ではいろいろあることを感じて、使えるようになってくれて、嬉しいです。「我輩は猫である」のフランス語訳を主人に見せて、なぜ、この題が日本語では面白いのにフランス語だとつまらないのか説明するのも大変でしたから。
 ところで、質問なのですが、フランスの子供たちは何歳くらいから、敬語vouvoimentを使い始めるのでしょうか?
  • 2007-12-09
  • garapy
  • URL
  • 編集

[C470]

三歳半で、こんなにきちんと日本語を話せるのですね。素晴らしい教育の賜物です。
我が家は、下にいくほど手抜きとなり、五歳の末っ子は、僅かな単語を外国人発音で言えるのみ。
敬語なんて、姉たちでさえ、危うい。
母親には既に、根気も根性も無いので、独学で学んで欲しいと切に願う次第です。
あっ、大学の第二外国語で日本語を選択しようという目論みがモロに外れた長女。(生徒が集まらず、開講不可!)
よりによって、フランス語を選択してしまいました・・・
錆の生えた母親のフランス語をあてにしてるなら、とんだお門違いとなりそうですが、どうなることでしょう。 不安です・・・。

[C471]

そうか〜。赤ちゃんだった奈々ちゃんも、もうそんなに大きくなったんですね。頼もしいなあ。
この時期には、スポンジのようにいろいろ吸収するから、見ていておもしろいですね。

[C472] 「エルメール」

以前、この水筒のことをコメントに書いてくださいましたよね。楽しく、思い出しました。
3歳ぐらいのおしゃべりってとっても可愛らしいですね。どうしたら伝わるかな、と一生懸命考えている様子も目に浮かぶようです。
こうして、繰り返しながら言葉やそのニュアンスを覚えていくんですね。

[C473]

上のお二人は我がyと同じ年齢で、末っ子さんの年だけ、ちょっと小さいんですよね。
三歳ってこんなんでしたっけねえ。
ちょっと前の事なのに、もうほほえましくうらやましく、その様子を拝見しました。
ってか、うちの次女三歳時代は、とてもほほえましいなんてほのぼのさはなかったん
ですけどね。

[C474] コメントありがとうございます。

*すいさんへ

 ね、分かり難いですよね。しかも唐突に前後の説明もなくやってくるので、余計に分かり難いんです。

 この水筒は衝動買いしたんですが、同時に「星の王子さま」の水筒も買いました。

 フランス語と日本語の厳密な使い分けはないんですが、基本的に私は子供とは日本語で話すことにしています。のえはほとんどいつも、私には日本語で話しかけてきて、ずっと日本語で話が続きます。チッチは日本語で話しかけてきても続きがフランス語になることが多いです。私はあくまで日本語で通しますがチッチの返事だけフランス語なんです。チッチも日本語しか分からない人には結構日本語でがんばって話すようです。奈々も私には結構日本語を使っています。でもフランス語がどんどん増えてきていますが、それにつれて日本語の語彙が増えることもあるので、一概には言えません。
 面白いのは3人とも他の人に私のことを話す場合はMamanと言っていますが、私に直接呼びかけるときは「お母さん」と言います。3人とも小さいときはMamanだったんですが、2歳半を過ぎたころから「お母さん」と言えるようになりました。

*garapyさんへ

 そうですね。「そうか、それが言いたかったのかー。」と納得できたときってうれしいですよね。一生懸命伝えようとしている姿も可愛いですし。

 唐突にいろいろなことを言い出すことが多いのですが、唐突なようで本人の中では何かとつながっていて、唐突ではないのだと思います。そのつながりが分かることもあるのですが、分からないことの方が多いです。

 うちはチッチが小さいとき、男の子なのに「あたし」と言っていたことがあり、周りに日本語を話す男の人がいないからでしょうが、「ぼく」と言うように教えました。日本に住んでいればこんなこと教えなくてもいいと思うんですけどね。

 Vouvoimentを使い始める年齢は子供の生活環境によると思いますが、普通は幼稚園児は使わないように思います。(複数としては使いますが。)中学生は普通に使いますから、小学校中学年ぐらいから少しずつ使い始めるのではないでしょうか。うちの子ではのえは確実に使っていますが、チッチが使うかははっきりしません。ただ昔に比べると全体にTutoimentですむ範囲が広がっているように思います。

*お気楽ママさんへ

 うちも下にいくほど手抜きなんですが、その割には奈々は日本語を話すようで、有難いことです。読み書きも覚えて欲しいのでますます面倒なんですが、小学生のうちはなんとか勉強させたいと思っています。できれば中学も。でもうちの場合、なかなか日本に行く機会がなく、毎年行ければもっと伸びるのに、と思います。

 フランス語は英語圏でも教養としての外国語の筆頭に上がるみたいですね。まあ文学や哲学は発達していますから。いろいろ規則が多くて、入門期は面倒な言語ですけど、そこを過ぎると英語より楽なような気もします。健闘を祈ります。

*麻さんへ

 実はまだ赤ちゃんぽいんですが、やっぱり末っ子だからでしょうかねー。でもどんどん覚える時期なので見ていて面白いですよね。どんどん詰め込みたいと思っています。

*bliminiさんへ

 そう、この水筒ですよー。結構気に入っているんです。
 3歳ごろって一番可愛い時期ですよね。ちょっと物が分かってきてはいるけれども小さい子供特有の視点があって、面白いことが多いです。大事な時期なので楽しんで育てたいと思っています。毎日同じ本ばかり読まされたり面倒なこともあるんですが、そういうことを通して子供は何かを身に付けて行くんですよね。

*とくだいままさんへ

 うちの奈々は年齢の割りに話し方が幼いと思います。もっとしっかり話せる子もいると思います。長女のえは同じ時期、もっときちんとした長い文で複雑な内容を扱っていましたし、長男チッチは単語しか言えませんでした。子供によっていろいろなんですね。ほほえましいことばかりではなく、いらいらすることもありますよ。育児ってそんなものですよね。

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プロフィール

Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。

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