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アシミル社の語学学習シリーズ

 るもんがさんが仏アシミル社発行のフランス語学習教材New French With Easeでフランス語を学習されていると聞いて以来、この社のメソッドに親近感を抱いています。

 これはフランス語版では「なんとか語sans peine 」(苦労なしのなんとか語」というシリーズで「なんとか語」のところが言語名になって、かなりいろいろな言語が出ています。もちろん日本語もあります。Le Japonais sans peine で、英語版はJapanese With Easeです。

 フランス語版や英語版以外にも、ドイツ語版、スペイン語版、イタリア語版など、いろいろな言語で様々な言語を学習する教材が出ています。

 もう古いメソッドで定評があり、これを使って何かの勉強ししているという人に会ったことが何度かあります。

 私自身趣味で中国語などを始めましたし、こういう学習メソッドに関心を持っているところに、Le Monde のサイトでこんな記事を見つけました。

Parler le latin et le grec grâce à la méthode Assimil
(アシミル・メソッドでラテン語、ギリシャ語を話す)

え?古典語を話すの?アシミル?と興味を感じ、記事を読んでみました。短くてすぐ読める記事です。以下、抜粋と拙訳です。(青字は原文、は拙訳、黒字は私です。) 

     Après avoir fait le tour des langues vivantes de la planète, Assimil applique sa « méthode » aux langues mortes. L’éditeur vient de publier un kit d’apprentissage du latin, qui comprend un livre de 600 pages et 3 CD audio. Vendu au prix de 69 euros, cet ouvrage permet d’apprendre à lire, à écrire et même à parler la langue de Sénèque. Il propose, outre la découverte de texte anciens, une prononciation de la langue restituée à l’aide de travaux universitaires récents.

 

[拙訳]

地球の言語を一回りしたあと、アシミル社は独自のメソッドを死語にも適用した。同社は600ページのテキストとCD三枚からなるラテン語学習キットを出版した。定価69ユーロのこのキットは。セネカの言葉の読み書き、そして話すことまでもを習得できるようになっている。古典テキストの鑑賞以外に、大学での研究結果を活かして復元された発音も提供している。

 

アシミル社は3年前に古典ギリシャ語が出版したときに、予想以上の売れ行きだったそうで、今回もまたそのときのような売れ行きを期待しているらしいです。15千部から2万部の売れ行きだったとのことで、これはドイツ語と同じぐらいの売り上げに当たるそうです。

 

成功の秘訣はライバルが少ないからかな、とも思いました。書店で少し覗いてみましたが、同社から出ている他の言語のメソッドと同じように、イラストもあり、見やすい装丁でしたし、軽いユーモアが例文や会話に入っていてリラックスして出きるのが特徴なので、これらの古典語にもそういう方式が使われているのでしょう。古典語の独習書は少ない上に、堅苦しいものがほとんどですから、明るい装丁の親しみやすさが、人気の原因の一つじゃないかと思います。

 

それにしても600ページってかなり多いですよね。このメソッドは新書版のセミハードカバーが一般的なので、ページ数が多くてもハンディーかとは思いますが、内容は濃そうな気がします。

 

しかし古典語は実生活や仕事で必要、ということはまずないと思いますが、どういう人がこのキットを買うのでしょうか。記事にはこう書いてあります。

 

 Les méthodes d’apprentissage des langues mortes séduisent en particulier les voyageurs désireux de visiter l’Italie ou la Grèce, estime l’éditeur.

 

   拙訳]

  死語の学習メソッドは特にイタリアやギリシャを訪ねる旅行者を惹きつける、と発行元は推測している。

 

記事を読んでいて、死語、死語って言うのは止めて欲しい気がしたんですが・・・。

最近は博物館の展示でもギリシャやローマの暮らしに重点を置いたものが多く、そういう展示を通してその時代に話されていた言語への関心も高まるのではないかという識者の意見も掲載されていました。

 

Plus classiquement, d’autres autodidactes souhaitent se familiariser avec les fondements de la civilisation européenne. Franck, 44ans, qui se dit « amoureux des langues », fait partie de ceux-là. « J’avais étudié le grec à l’université, mais l’enseignement était rebutant », témoigne-t-il.

 

拙訳]

もっとよくある例としては、他の独習者はヨーロッパ文明の基礎に親しみたいと思って始めるというものだ。自称「語学の恋人」フランク(44)はこういう人たちの一人だ。「大学でギリシャ語を勉強したが、教え方が嫌だった。」と彼は言う。

 

やっぱり堅苦しい教え方とは違う別のアプローチが求められていたんですね。

 

日本に比べて語学熱が薄い気がしていたフランスですが、アシミル社などから出ている各国語のシリーズがロングランらしいのを見て、そうでもなかった、と思い直したりしてます。

念のため、私が書店で見たこれらのメソッドのリンクを付けておきますね。CDは実際は4枚のようです。 


Le latin sans peine : Pack CD (livre + 4 CD)

Le Grec ancien sans peine (1 livre + coffret de 4 CD)

日本のアマゾンでも取り扱っているようです。(すいさん、情報をありがとうございました。)

Le Latin Sans Peine

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6件のコメント

[C439]

へ〜。あれだけ自国の言語(フランス語)に固執するフランス人も、変わってきたんでしょうかねえ?!

ところで、先日、このあたりのあらゆる研究所がタイアップして、「研究の夕べ」と題し、一般向けのプログラムを用意して18時から2時まで研究施設を開放してたんです。
ほとんどが科学系でしたが、東洋文化(だったと思う)研究所では「45分でわかる中国語」というのがありました。
ほんとかなあ。

[C440] 麻さんへ

 フランス人は伝統的には外国文明好きだと思うんです。(少なくとも知的文化的レベルの高い階層では。)日本の浮世絵などの19世紀の個人コレクションも多いようですし、アジア、アフリカ、南米あたりの骨董品なども好きです。その辺、外国文化に対して関心が高いのではないかとも思えます。語学もその延長かとも思います。フランス人の宣教師たちが19世紀以来あちこちに出向き、そこの言語や風俗について書き残したものも資料として残っているそうです。
 でもヨーロッパの大国として君臨してきた歴史もあるので、外国語習得レベルは他のヨーロッパの小国に比べて低いようにも思いますけどね。
 
「45分でわかる中国語」?難しいから45分じゃ分からないってことが分かるんじゃないでしょうかねー。

[C441] 見てみたいです

興味深い教材をご紹介いただき、ありがとうございます。
『Le Latin Sans Peine』は意外にも日本のAmazonで扱っていました。
CDは付いていないようですが....。
親しみやすそうというのが良いですね。私は例の旧字使いの本をしかめっ面で勉強していますが、楽しい雰囲気の本があればすぐにでも乗り換えたいと思っています。
でもこれって当然フランス語でラテン語を勉強するのですよね。
それは....う〜ん....。
  • 2007-11-29
  • すい
  • URL
  • 編集

[C444] すいさんへ

 大きさやレイアウトなどが堅苦しい学術的な本ではなく、一般的な学習書、という感じですね。リラックスして学べそうです。
 問題はフランス語ってことですよね。英語版がそのうち出るかもしれませんが、3年前に出た古典ギリシャ語も英語版はまだのようですし、すぐというわけにはいかないかも・・・。

[C446] アシミルのファンかも

どうも、るもんが本人です。ご紹介いただき、照れております。

アシミルってすごく人気があるみたいですね。日本でも2ちゃんねる語学版あたりで書いている人がいました。日本語のフランス語教材で中級あたりをみっちりやりたい人向きが少ないのもあるかもしれません。

それにしても古典語(死語より良いでしょ?)がこんなに出ているなんて。いつものような教え方なら、楽しそうですね。

[C447] るもんがさんへ

 フランスで学習者の多い外国語は、当然英語、それからスペイン語、ドイツ語です。それからかなり離れてイタリア語あたりかもしれません。英西独は教材も多く、いろいろなレベル、目的のものが出ていますし、対訳本や原書も大きい書店なら売っています。その他の言語は教材の種類が減ってきてイタリア語はまだいいですが、いろいろな教材から選べるのはここまでです。その他の言語は独習用ならアシミルや40レッスン、90レッスンのシリーズが一般的ですね。古典語は大学生向けの学術的なものが多いです。
 ギリシャ語、ラテン語のアシミルを書店で見てみましたが、私が見た限り、いつものパターンのようでしたよ。(ラテン語もギリシャ語も知らないので実際に文を読んだわけじゃないんですが、仏語訳と挿絵を見ました。)これって古典語にしてはかなり楽しいと思いますよ。売れるはずです。

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プロフィール

Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。

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