長女ののえは今年中学の2年目、5èmeと呼ばれる学年にいます。今年から去年はなかったClasse patrimoine(遺産の授業)という時間が出来ました。長女の中学は各学年3クラスなのですが、それを二つに分け、2週間に一回交代で授業があります。担当するのはフランス語や社会の先生だそうです。
「遺産」というタイトルですが、何をやるのか、長女にいろいろ聞いてみました。すると先生が何かを教える授業ではなくて、生徒がグループを作ってテーマを決めて取材・調査をし、レポートにまとめて学年末に提出するというもので、授業の時間も、グループごとに集まってインターネットで調べ物をしたり、分かったことをまとめたり、今後どうするか話し合ったりしているそうです。
「遺産」の授業なので、グループ研究は何でもいいわけではありません。この地方の文化遺産を選び、それについて調べる、ということで、テーマの選択の時には先生からいろいろとアドヴァイスがあったそうです。
この取材に出かける前の週に、Lちゃんと長女を学校に迎えに行った私は、車の中でいろいろとこの取材やレポートについて聞く機会がありました。「どうしてチョコレートなの?」と聞いた私に、Lちゃんが「この地方のデザートについて調べるから。」と言うので、私はこんなことを言いました。
Je ne savais pas que le dessert faisait partie de la patrimoine.
(デザートが文化遺産だったなんて知らなかった。)
するとLちゃんは慌てて、デザートじゃなくてgastronomie(料理)がテーマなのだと説明してくれました。いわゆる郷土料理は他のグループがテーマに選んでしまったので、のえ達のグループはデザートに絞ることにしたのですが、そのもう一つのグループがテーマを変更したので、のえ達は料理全般を扱えるようになったのだとか。
研究の一環として、リヨン郊外にある世界的に有名なレストラン、Paul Bocuseに食事に行くとか(高いので無理かな、とも話していました。)、料理を実際に作って試食する、とかいろんなアイデアが出ています。
そんな中で授業の時間にインターネットで検索をかけていて出てきたのが、昨日紹介した郷土料理のサイトだったのです。(昨日の記事はこちら。)
この授業の趣旨を考えてみますと、住んでいる土地の文化や歴史を知る、ということもあるのかもしれませんが、自分が調べたことしか分かりませんよね。他のグループの研究発表を聞く機会もあるのかもしれませんが、一度聞いてすぐ分かるようなことばかりでもないはずです。だから、取材や調査を経験させる、自主的に学ぶ姿勢を育てる、グループでの作業を経験させる、というのが教育目的なのかもしれません。
念のため、他のグループはどんなテーマでやっているのか聞いてみました。病院、市役所、フルヴィエールの聖堂、ローマの水道橋など、歴史建造物をテーマに選んだグループが多いそうです。私もpatrimone(遺産)と聞いて真っ先に思い浮かんだのがこれらの遺跡や建造物だったので、チョコレート、と言われたときは変な気がしました。考えてみれば、伝統料理や伝統音楽、伝統工芸も広い意味のpatrimoineですよね。
この授業のおかげで、友達が家に来たり、友達の家に行ったりすることが増えそうです。一緒にレポートをまとめなければならないからです。電話でも私は何々について書く、とか役割分担を相談しています。
9月から始め、6月に提出ですから、一学年を費やすわけです。一夜漬けで仕上げるようなものではなく、それなりの時間と手間をかけ、かなり練った内容が求められているのではないかと思います。特に私が手伝うようなことはありませんが、このレポートの行方を見守りたいと思っています。
Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。
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