今日紹介するのはお料理の雑誌です。これはよくスーパーのレジの横に置いてあり、順番を待っている間に見て、つい買ってしまうのです。
隔週刊で、これは10月4日から17日号です。内容は普通の料理雑誌と同じで、レシピを中心に新製品の紹介や、食文化や食生活についても記事で構成されています。
2週間分の献立表も載っています。全てこの表のとおりに食事を準備している家庭はないとは思いますが、フランスの一般家庭の食生活がある程度、垣間見れると思います。それについては次回に譲るとして、巻末の方にある、1ページほどの小さな記事を紹介します。
Tupperware, la boîte à malice tout en plastique(タッパーウェア、プラスチック製のびっくり箱)と題されています。フランス語ではタッパーウェアは「チュペルウェール」と発音します。
随分前ですが、パリの義母の家で、日本の母が使っているのと全く同じ、古いタッパーウェアを見たときは、地球の小ささ、と言えばいいのでしょうか、工業製品って世界中同じなんだな、と改めて思いました。古くなり方まで同じだったのですから。
しばらく前、その義母の家で新しいタッパーを見かけました。色がカラフルになって、今までとは違う新しいモデルでした。今も製造しているんだな、と思いました。
そして最近、知人からタッパーのアトリエに参加した、と聞きました。友達の家に知り合いが集まり、タッパーの人が料理をしてくれて、作り方を習ったり、おしゃべりをしながら試食したりして楽しく過ごし、製品を買いたい人は購入する、というものです。母が昔、近所の人とやっていたのはこのような集まりだったと思うので、今も昔と変わらぬ販売方法を貫いているのだな、と思いました。と同時になぜこのような手間のかかる方法にしたのだろうか、とも思いました。
そこでこの記事を見つけたので、早速読みました。以下原文が青、拙訳が緑、黒字は私です。
Né en 1907dans un petit village du new Hampshire, Earl S. Tupper fait très tôt preuve d’esprit créatif en concevant des objets pour faciliter le quotidien (cintre à cravates, cône de glace à gouttière), mais encore sans succès.
1907年、ニューハンプシャーの小さな村に生まれたアール・S・タッパーは、日常生活を楽にする物(ネクタイ掛け、樋つきのアイスクリームのコーン。これがどんなものなのか分かりません。)を発明し、早くから発明家精神を発揮したが、まだ成功はしていなかった。
このタッパーさんはプラスチック製造の技師だったそうで、その後自分の会社を設立しました。
Après de nombreux essais, il invente son « bol merveilleux », qui devient le produit phare de sa gamme : un récipient hermétique dans une matière innovante, le polyéthylène, dont le couvercle amovible permet une conservation optimale des aliments.
Hélas, ces premiers Tupperwares prennent la poussière sur les étals des magasins. En effet, personne ne prend le temps d’expliquer aux ménagères les atouts de ce nouveau produit.
何度も試作を重ね、製品の中でも目玉商品となる「素晴らしいボール」を発明した。それは新素材ポリエチレンで出来た密閉容器で、ふたの取り外しが出来て、食品を最良の状態で保存できるのだ。
悲しいかな、最初のタッパーウェアは店の陳列棚でほこりをかぶる。だれもこの製品の良さを主婦に説明する人がいなかったのだ。
そこで訪問販売を展開して成功し、ついには店での販売はやめてしまいます。
Le principe est simple : une démonstratrice se rend chez une cliente chargée d’organiser chez elle une réunion avec des amies. En échange, l’hôtesse reçoit un petit cadeau de la marque.
原理は簡単だ。デモンストレーターが、自宅で友達の会合を開く一人のお客さんの家を訪問する。その変わりに友達を招いた人はタッパーからの小さなプレゼントがもらえる、というものだ。
お金ではなくてプレゼントなんですね。
記事はその後も新製品を開発し続けて行った過程に触れています。
La méthode de vente a aussi évolué avec la création des « Ateliers savoir-faire ». Désormais, la démonstration du produit est l’occasion de réaliser une recette de cuisine entre amies avec une professionnelle de la marque.
販売方法もまた、「ノウハウのアトリエ」が開設され、変化した。今後は製品の紹介は、友達同士でタッパーの販売員と一緒に料理を作る機会となった。
義母もこういう集まりで新しい製品を買ったのでしょうね。友達同士でおしゃべりを楽しみながらのアトリエで、製品を購入する、しないは自由とのことですから、気軽に参加する方が多いのではないでしょうか。昔からずっと世界中で、こういう集まりの中でタッパーが販売されてきて今も続いている・・・。ある意味すごいことですよね。
ところで、この種の雑誌の記事はどれも、文章が凝ってないせいか簡単で読みやすいです。おかげで翻訳も今回はかなり楽でした。
Author:まゆの
フランスに住み始めて早16年。フランス語に限らず語学や語学学習にはいつも関心を持っています。フランス生活についても、個人的な視点で書いていこうと思っています。家族はフランス人の夫プー、長女のえ(12歳)、長男チッチ(8歳)次女奈々(4歳)の5人、プラス2007年8月23日から飼い始めたうさぎのクッキー。
チュペルウェール(?!)、フランスやイタリアでも見かけることはありますが、まだまだ愛好者は少ないですよね。
ドイツはこの「愛好家」が多いみたい。ズラ〜っと並んでる家もあると聞いたことがあります。
たぶん、フランスやイタリアは「保存する必要」が少ないのかも?(1年中、新鮮な素材が手に入りやすい。すぐ食べちゃう。)
それから、イタリアの場合(フランスもそうかな?)、いまだにプラスチックを信用してない部分があって…。ラップとかもあまり使いたがらないです。