さて、車で回りながら、「ここはお店だから違う。」「ここは運送会社、ここはレンタカー」と言う具合に見ていき、良さそうな会社があったら名前をチッチが書き取ります。社名や看板から事業内容が分かるところもありますが、見ただけでは何をやっているのか分からないところもあります。そういうものも一応メモするように言いました。そして帰ってから一社一社、電話帳やサイトから事業内容を見ていきました。その中から興味がある数社を選び、それについてまた志望動機の手紙を書かせました。昨日やったので今度はスムーズで、サイトの内容から判断して前に書いた手紙を書き換えていました。
翌日は私の仕事が夕方から入っておりあまり時間がありませんでしたが、できるところまで回ろうと言ってでかけました。1社めは結構大きい会社。チッチは前に行った大きい会社が冷たい感じだったので、ちょっと尻込みしています。「大きいものを作っていたら場所が大きいのは普通よ。見た目の大きさと会社の規模は別よ。」と言ってみたんですが、「駐車場が大きくて車が多く止まっている。」と指摘するチッチ。確かに社員数が多そうです。でもここまで来たんですから「大きいなら大きいでいいじゃない。さっさとやることをやっておいで。」と言って送り出しました。待ちながら建物を見ると確かに大きな建物がいくつかあり、隣の敷地に倉庫らしきものもあります。トタン板などの金属製品の製造加工の工場でした。チッチはすぐ戻ってきて「渡してきた。明日の朝、結果を電話してくれるって」と言いました。その場で断らずにワンクッションおいて電話で断るパターンが見え見えですが、気にすることはありません。「よし、じゃあ、次!」と次に行きました。昨日下見をしたのでチッチが場所を覚えているのでスムーズに2軒回って履歴書を渡し、次のところに行ったら会社が移転していました。昨日は暗くて外の看板しか見ていなかったのです。移転先をチッチがメモして戻ってきましたが、ちょっと遠いから今日は無理ということで次に。次の会社は外に車を止めるところがなかったので駐車場に車を入れて、私は仕事の書類を見ながら待っていると、チッチが誰かに付添われて出てきて別の建物に入って行くのが見え、これは上手く行くかな、と思いました。断るなら時間をかけないはずですよね。そして私が目を上げたときにたまたま建物の入り口から女の人が顔を出し、私の方をちらっと見てまたドアの向こうに消えました。その後、チッチが同意書らしきものを手に持って、最初の建物に戻っていくのが見えました。「お、いよいよ、決まったかな」と期待が高まりました。
続きを読む
月曜日は学校が3時に終わるのでチャンスとばかり選んだ6社を一軒ずつ回り始めました。私は外に車を止めて待ち、チッチは履歴書、志望動機の手紙、受け入れてくれる場合の同意の書類(学校に提出するものです。)を書類かばんに入れて一人で会社に入り、来社理由などを説明し研修させてもらえないか頼むわけです。
道順は効率良く回れるようにチッチがあらかじめ考えてくれていました。チッチのナビで1軒めに到着。家具のデザイン制作工房です。着くまでに車の中で、名前とか住んでいるところはとりあえずいいから、中学生であることと研修を探しているというところから始めるように、その後、必要に応じて研修の主旨とか将来の希望などを言うように言って、道すがらちょっと練習させました。責任者がいないと言われたら、いつならいるか聞くとか、とにかく黙って引き下がらない。少しでも長く話を聞いてもらい履歴書と手紙の入った封筒を渡し、返事はいつごろもらえるかなどを聞きなさい、と言って、明るく送り出しました。
しばらくしてチッチが明るい表情で戻ってきました。社長が留守だから明日の5時半に来るように言われた、親切な人で、工房は木材の良い匂いがしていて、いい感じだった、と嬉しそうに言っていました。1軒めがいい感じで、やる気が出てきた様子。これはラッキーです。よし、次だ!と2軒めに向かいました。
2軒めも親切で、話をちゃんと聞いてくれ、社長はいなかったけど履歴書を受け取ってくれたそうです。3軒めは住所に会社が見つからず、引っ越したか潰れたか、外に看板を出さず家でやっているのかも、ということでパス。4軒めに急ぎました。言ってみると思っていたよりずっと立派な会社で、「こんな立派な会社がうちの近所にあったんだ」と感心してしまいました。会社の駐車場には車を入れず、チッチは歩いて敷地内に入っていきました。しばらくして戻ってきて、受付がどこなのか分からずうろうろ探したと言っていました。受付の人は事務的にチッチが差し出した封筒を受け取り、「人事部の採用担当者に渡しておきます。」と言ったんだとか。なんだか冷たい感じだった、と言うチッチに「大きい会社なんだから、そんなの普通よ。社長がすぐ出てくる会社ばかりじゃないよ。とにかく渡すものを渡したんだから、それでいい。時間がないから次に行くよ。」と声をかけました。会社が閉まるまでに行かなければいけないので、時間がないんです。てきぱきと次に行かなければいかないので、くよくよ余計なことを考える暇はないというのは良いことだと思いました。
続きを読む
今14歳のチッチは中学の最終学年にいて、学校のカリキュラムの一つとして企業で一週間研修することになっています。研修先を探すのは生徒自身で、学校が斡旋紹介しているわけではありません。でもチッチは学校で志望動機の手紙の書き方など、必要なことを教えてもらった、と言っていましたので、とりあえずは一人でやらせてみよう、と思い、仕事が忙しかったのもあり、「まず行きたい会社のリストを作りなさいよ」と言っただけでそれ以上何も言いませんでした。説明会に出席した夫は、親の働いている会社はだめ、と言っていたから自分は何もできない、とにかく一人でやれ、と言っていました。
10月の学校の休み中にパリのおばあちゃんのところにチッチが1週間泊まりに行きました。その時に会ったおばあちゃんの知り合いに研修の話をし、電気関係のところを希望していると言ったら、親戚にEDFで働いている人がいるから頼んであげる、と言われたのだそうで、パリだけでなく自宅に近いリヨンでも可能、と言われたらしいです。EDFは日本でいうと東電とか関電に当たる電力会社。コネでもないと中学生が研修なんて無理で、ありがたい話だとは思いましたが、苦労して探すこともしないでサラっと決まるなんてチッチの将来のためになるのかな、とも思いました。履歴書など何も出してないですし、直接会ってもいないのに受け入れてくれるのかちょっと疑問も感じていました。結局、2週間ほど経った先週の金曜日に、その人が勤めているのが原子力関係なので子供は受け入れられないという連絡があったそうです(私は出張で留守でした)。
そしてこの時になって私は、学校で決められている研修時期が12月の3週めであることに気が付きました。もうのんびり探す暇はないってことで、もっとチッチを助けてやらなきゃ、と思いました。チッチに会社のリストを作ったか聞いたら、作っていないとのことで、つまりどう探せばいいか分からなかったんですよね。子供ですから当然で、仕事の忙しさにまぎれてそこまで考えてなかったと反省しました。近所の頼みやすいところはもう他の子が来ることになっているでしょうし、もっと早く本格的に探す活動を始めさせれば良かったのに出遅れた、と思ったと同時に、今からいろいろ励まして探させ、とにかく探すということを経験させよう、どうしてもなければ相談する機関があると聞いたのでそこに相談しよう、と思いました。相談するにしても自分で努力してからでないと相談しにくいですよね。
続きを読む
昨日、娘とフランス語の原題はChacun cherche son chat (それぞれ自分の猫を探す)という映画を見ました。1996年の封切り当時に話題になっており、見たいと思っていたのですがやっと見ることが出来ました。
![猫が行方不明 HDニューマスター版 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Wd%2BL-OtRL._SL160_.jpg)
早口言葉になりそうな原題が印象的ですが、邦題は「猫が行方不明」というのですね。なんとも情緒がない感じですが、仕方がありません。
さてこの映画、非常にフランス的な映画だと思いました。長女の評価も高く、二人で「良い映画だね」と話し合ったのですが、とても地味~な映画です。長女が Il n'a y que des ratés(失敗してる人しかいない)と評したように、登場人物はパッとしない人生を送っていそうな人ばかりで、みんな何かしらの問題を抱えて日々を生きています。そして舞台は映像で見て明らかにパリなのですが、長女が「ここってどこなの?」と言うのも無理はない、花の都パリとはほど遠い、垢抜けない町なのです。垢抜けない舞台で、垢抜けない登場人物たちが、それぞれのパッとしない人生の中で、それぞれの物語を生きています。
映画は、主人公クロエが飼い猫の預かり先を探しているところから始まり、最初どういう関係にあるのかよく分からないクロエとその同居人らしい男との猫をまつわる会話へと続きます。結局、預けた猫が居なくなり、それを探す、というストーリーなのですが、その中で、クロエとクロエを取り巻く人たちの人生が見えてくる、というわけです。登場人物はひと癖もふた癖もある人ばかりで、華やかで美しい人は一人も居ませんが、そこがまたリアルです。唯一魅力があるように見えた人物も、中身はなさそうで、それを象徴するかのように、その人物には役名すらありません。俳優さんたちは演技には見えず、全くそういいう実在の人物であるかのように見えます。立派な人もいないのですが、全くの悪人もいないです。その中で、主人公のクロエが、猫を探すことを通していろいろな人間関係を築いていくところが心が温まります。
途中、クロエが同居人の男性に自分の意見を語っているシーンがあり、そこでは鏡に映ったクロエが映像となっていました。それを見て娘が言いました。「鏡というのは反対に写るから、これは本当に思っていることを言っているんではないと思うよ。」 古典的な手法だと娘が言っていましたが、なるほどと思いました。他にもいろいろ細かい造りになっており、秀作だと思いました。
「あー、ダサい人しか出てこない。」と言った娘に「フランス的な映画だよね~」と言ったら「フランスがダサいって言いたいわけ?」と言われましたが、そういうことではなく、物語はこういう地味なところに存在する、というのがフランス的に思えたんです。
恰好いい主人公が次々と華麗に事件を解決する、みたいな映画を好む方には面白くないと思いますが、私は味のある良い映画だと思いました。
うちには自転車が4台あります。奈々がもっと小さい時に乗っていた3歳児用の自転車、前はチッチのだったけど今は奈々が使っている自転車、前はのえのだったけど今はチッチが使っている自転車、夫の自転車(でも実はのえがこっそり使っていることもある)、の4台です。この頃、暖かくなってきて天気も良いので外で自転車で遊ぶにはぴったりなんですが・・・、実はこの4台のうち、もう使う人の居ない一番小さいの以外の3台が全てパンクしていて、使えない状態でした。実は去年からパンクしていて、そのままになっていたんです。
私は普段自転車に乗りませんし、自転車のことは何も知らず、夫も大工仕事などは苦手なので何の知識もないようです。今までもパンクした自転車を車に積んで自転車屋さんに持って行き30ユーロぐらい払って修理してもらったことがあります。パンクしてるから直して、と子供に言われながら、高い、持って行くのが面倒、ということで伸ばし伸ばしになっていました。大体、今使っている自転車は大きくて容易に車のトランクに入りません。
タイヤだけはずして持っていけばいいんじゃないのか?とか、そもそもパンクって自分で直せるんじゃないのか?とずっと思っていたのですが、必要な道具もないし、何が必要かも分からず、そのままになっていました。子供の時、友達のお父さんがパンクを直しているのを見たことがありますし、何度か人がやっているのを見たのですが、結局直し方は覚えられませんでした。
先日奈々が自転車に乗りたいと言って出してきてタイヤがぺちゃんこになっているのでエアポンプで膨らますのを手伝うように頼まれましたが、いつまでやっても膨らまなくて、そうだパンクしているんだった!と思い出しました。奈々ががっかりしているところにチッチが帰って来て、他の自転車も調べて3台パンクしている、と言ってきました。チッチは工作や大工仕事などの手仕事が結構好きなので、ちょっと提案してみました。
「みんなよく直しているみたいだから、自分で直せると思うの。どうやって直すか調べてくれない?直すのに要る道具とかは買ってあげるから、何が要るのか、どうやってやるのか調べてみて。中のチューブを水につけて穴がどこにあるか調べるみたいよ。」
すると早速張り切ってインターネットで調べていましたが、しばらくして「自分でできそうだ。やり方の説明があった。」と言って要る物のリストをくれました。なんだか聞いたことないものばかりで、こんなのどこに売っているのかしら、と思いましたが、
「カルフール(近所の大型スーパー)に売ってるかな~。今度見に行こう。」
ということでその日は終わりました。
その翌日、チッチがパンクしたタイヤを自転車から外し(学校の技術の時間に自転車のしくみについて習ったので外し方は知っていたらしいです。)、中のチューブを出し、水につけて「ここに穴がある!」と得意そうに見せに来ました。とりあえずタイヤ3つとも、穴を見つけて印をつけただけでその時は終わりました。その日、それからチッチから要る物を買いに行こうと何回も頼まれましたが、なかなか手が空かず、夕方になってやっと買いに出かけました。近所に売っているのか疑っていたのですが、なんのことはない、パンク直しセットみたいなものがあってそこにチッチがリストに挙げたものが全部入っていました。
「やり方は分かっている。」とチッチは言うんですが、ネットの情報を見ただけですからどうも怪しい感じがします。でもチッチと話しているうちに近所のMさんが昔プロの自転車の選手だったと前に聞いたことを思い出しました。そういう人ならパンクぐらい直せると思って、やってみて分からなかったらMさんに聞けばいいや、と思いチッチにそういうと「大丈夫、分かると思う」となにやら自信ありげです。
それから暗くなるまでずっと家の前で作業をしていたチッチ。夕飯の時間になったので呼びに行くと、満足そうににっこりして「片付けてから行く。」と言いました。真っ黒な手をしていました。家に帰ってきてから
「で、直ったの?」
と聞くと
「うん、でも2個だけ。パパのは時間がなかった。」
ですって。一仕事終えて満足そうで得意げでした。それはそうですよね。私も夫もできない作業を一人でやり遂げたんですから。奈々の自転車も直ったので奈々からも喜ばれ、どうやって直したのかいろいろ説明してくれましたが、全部忘れてしまいました。まあ、いいや、またパンクしたらチッチが直してくれるでしょう。
「いいことを覚えたよね。これからもずっと役立つと思うよ。」
と言ったらうなずいていました。
それから近所のMさんと話す機会があり、チッチが、自分でパンクを直した話をすると、自転車のことなら何でも知っているから分からないことはいつでも聞いて、と言われたそうです。心強いですよね。
3月11日、フランス時間の朝9時ごろ、ルモンドのニュース速報メールで、「北日本で4mの津波」というのを目にしました。その時は、日本は津波が初めてでもないし、と思い軽く考えていましたが、その後、断片的に入ってくる情報で、どんどん規模が大きくなってきて、心配になってきました。12日になって、ネットやTVニュースで、被災地の惨状の写真や映像を見て、その規模の大きさと範囲の広さに愕然としました。被災された方、ご家族やご友人が被災されて心配なさっている方、
フランスより心からお見舞い申し上げます。
日本の地震のニュースはフランスの全国紙では一面に大きなカラー写真入りで、TVのニュースではトップで報道されています。原発についても、爆発事故の前から、専門家が、「受け取っている情報から判断すると爆発事故の可能性は否定できない。」とコメントしていました。爆発後は、爆発のシーンのビデオが放送され、TVで図解入りで原子炉の部分の爆発ではないので放出される放射能は比較的低く、最悪の状況ではない、と専門家が説明しているのを聞きました。
日本のことですから、必ずや乗り越えると信じていますが、メディアで見る被災地の様子は壊滅状態で、復興に時間がかかるのではないかと思えてしまいます。現地の方は、停電、断水で不便な生活を強いられていることでしょう。東京でも「計画停電」というのが行われるとか・・・。本当に異例のことで、被害の規模の大きさが伺われます。
神戸の震災の時にパリの日本人会が募金活動を組織していたので今回も同じようなことが行われると思います。ネットでは既にいろいろと募金が出来るようになってきているようですが、在仏日本人からの寄付ということで被災地に届けたいので、フランスから募金するようにしたいと思っています。遠くに居て何も出来ないのでせめて募金ぐらいは、という気分です。
忙しくしていたのでブログ更新をすっかり怠っておりまして・・・いつのまにやら暮れが近づいて来てしまいました。
さて、我が家では今週は子供たちが各自の部屋の大掃除を行いました。フランスでは、大掃除は普通は春の風物詩なんですが・・・。
きっかけは先週末に、いつものごとくとても散らかっている奈々の部屋を見て、私が「これじゃ、サンタさん、帰っちゃうよ。だって、これ以上、おもちゃも本も置くところがないじゃない。」と言ったことです。おもちゃ箱から溢れたおもちゃやガラクタ類が床に山のようになっており、机の上は本やら絵を描いた紙やらが山をなし、床にも絵本や人形の服が広がっており、ベッドの上にもぬいぐるみがいろいろと置いてあるんです。ときどき注意して片付けさせたり、片づけを手伝ったりしているんですが、一時的にきれいになっても、しばらくするとまた散らかってしまうのが奈々の部屋です。
最初、奈々は、私の部屋には煙突がないし、サンタクロースはこっちには来ないから大丈夫、とか言っていたんですが、やっぱり少し心配になったらしく(まだ少しサンタクロースを信じているらしいんです。)、あとでこっそり床に散らかっている本を片付け、机の上の紙を整理したりしていました。しかし、少し片付けただけでは足りないぐらい、半端でない散らかり方をしているのが奈々の部屋・・・。あとで一緒に片付けよう、と思いつつ、私も何かと忙しく、後回しにしていましたが、長女のえにまで、こんな部屋ではサンタクロースは絶対に無理、と言われてさすがにまずいと思ったらしく、奈々がモーレツに片付けを始めました。あまりにもひどい、と言ってのえも片づけを手伝ったので、すっかりきれいになりました。「なんか、部屋が広くなったよね~。これなら、サンタさんも大丈夫。」と言うと奈々が満足そうにしていました。
のえの部屋はここ2年ぐらい、大体いつも整っていますが、整理し始めると不要な物が出てきたようで、のえも、物を捨てたり掃除機をかけたりしていました。そんな二人の様子に触発された形で掃除をし始めたのがチッチです。「チッチの部屋はどうなの?サンタさん、危ないんじゃないの?」と言った私に苦笑いで答えて、結局は部屋の片付けや掃除を始めました。奈々ほどは散らかっていませんが、私からすると分けのわからないものが床に置いてあったり、どういうルールに基づいて物の置き場所が決まっているのか掴めないのがチッチの部屋。掃除をすると、やはりなぜ今まで部屋に置いてあったのか不思議に思うような、ダンボールの切れ端だとか、変わったものがいろいろ出て来たようです。
各自の部屋がすっきりした後、「サンタさんが帰っちゃう」とか言いながらチッチと奈々が居間の掃除をしていました。居間には暖炉があり、サンタクロース侵入径路に当たりますので、重要地点ですよね。
サンタクロースの効果で、子供部屋が片付き、居間の掃除も子供たちがやってくれました。サンタのおじさん、ありがとう。
さて、今は24日から25日に日付が変わる時刻が近づいています。居間のクリスマスツリーの下にはプレゼントが並んでいます。掃除の甲斐あって、サンタクロースが来たようです。ですが、これでまた、おもちゃや本が来て、せっかく片付いた子供部屋が、また散らかってしまうのでは、と不安です。次のサンタクロースは随分先なので、また持ち出しても効果は期待できないですし、どうしたものでしょうか・・・。

今日は、子どもたちと見たDVDを紹介します。これはオペラ「カルメン」の映画版で、劇場で演じているものを撮ったものではなく、ロケをしているのですが、全くオペラのままで歌っています。プラシド・ドミンゴとジュリア・ミゲネス・ジョンソンがドン・ジョゼとカルメンです。
この映画はまだ日本ではDVD化されていないようで、VHS版しか見当たりませんでした。このDVDはフランスのもので、近所の図書館で借りました。のえはビゼーの「カルメン組曲」は何度もオーケストラで演奏していていますし、チッチもオペラの中の闘牛士の歌を合唱していたこともあったので、メロディーや歌詞を知っています。なのに、オペラ自体を一度も見たことがなく、フランスでは有名な作品ですし、教養のために見なさい、というわけで、私が借りてきたのです。
DVDのカバーはご覧のとおり、特別子どもの興味をそそるものではありませんし、私が見なさいというので、付き合いで見始めた、というのが子どもにとっては正直なところでしょう。ところが、ところが、演出も上手く歌も良いので、次第に引き込まれ、しっかりエンターテイメントになってしまったのでした。
舞台はスペインですが、原作がフランス語なので、フランス語を話しているのですが、出演者の多くがフランス人ではないので、フランス語が訛っています。そこがまた、スペインらしくていいのです。(一人フランス語が上手い人がいましたが、後で配役を見たらフランス人でした。)歌になってしまえば、フランス語の訛はあまり気になりません。
最初、字幕なしで見ていましたが、途中でのえが、「お母さん、字幕なしで分かる?」と聞いてきました。私はストーリーを知っているので字幕の必要を特に感じなかったのですが、歌で歌詞が聞き取りにくく、19世紀のフランス語なので古いフランス語となっており、のえは「字幕がないとちょっと苦しい。」と言って、字幕入りに切り替えました。チッチも熱心に見ていましたが、夜遅くなり、半分見たところで続きは明日、と言って一旦終了しました。
翌日は朝からのえとチッチが「今日、続きを見ようね。」と何度も言っていて、夕方、後半を見ました。そして3日目は、気に入ったシーンだけ何度も見て、また楽しみました。
のえは、カルメンが格好いい、歌も演技も上手くてカルメンにぴったり、と言っていました。私もなかなかチャーミングなカルメンだと思ったのですが、チッチはカルメンは可愛いくない、と言っていました。でも映画は面白かったそうです。奈々は字幕が読めませんし長くて退屈していましたが、知っているメロディーが出てくると喜んでいました。
オペラって面白いねー、こういう映画、他にないの?とのえが言っていたので探して見たのですが、見つかりませんでした。劇場で上演したオペラがDVDになったものはいろいろ出ているのでそういうものを今後見ていこうと思っています。
映画の後、メリメの原作が自宅にあったので、「これもあるよ。」とのえに渡しておきました。Carmen Et Treize Autres Nouvelles
短編なので読みやすく、私もずいぶん前に読みました。
意外にも子供達がオペラを面白がるということが分かった経験でした。メロディーに先に親しんでいたのが良かったのかもしれません。この後、数日間、3人とも遊びながら、オペラの一節を口ずさんでいました。
南アフリカ共和国でサッカーの」ワールドカップが開催されていますが、ご存知のとおり、フランスはチーム内がごたごたしており、そのせいもあってか、早々と予選突破の可能性を失い、最後の試合も結局負けてしまいました。0勝、2敗、1引き分けというぱっとしない成績に終わりました。
しかしテレビの放送は続きます。自国がプレーしなくてもサッカーの魅力を伝えていくのがマスコミの仕事ですよね。今夜の日本対デンマークは、時差がないので実況中継で見ました。日本では寝不足の人が増えていると聞きましたがどうなのでしょう。
今日は日本が2002年のワールドカップ以来、2回目の決勝トーナメント進出を決めましたね。
今日のテレビ中継では試合が始まった時から、アナウンサーも解説も親日的で、Nos amis japonais 「我々の友達、日本」と何度か言って、プレーに好意的なコメントをしていました。日本が先取点を取ったときも、見本のようなシュートとのコメントがありました。
2点目を取った当たりから、引き分けでも予選突破できる日本ですから、予選突破の可能性が高い、と言うコメントが出てきて、ワールドカップ出場4回目、出るたびに成長してきたチームです、と解説がありました。
C'est une belle équipe. (大変良いチームです。)
と何度か言っていました。そしてデンマークが1点入れた後、すかさず3点目を決めた日本チームのチームプレイを褒めたあとで、
Ils vont loin dans la compétition. (今後勝ち抜いて行くでしょう。)
と言っていました。今まであまりぱっとしないチーム、というのが一般的で正直な印象だったと思いますが、Ils ont bien progressé. (大きく進歩しました。)と解説が入り、試合終了時には、
Le Japon s'est qualifié pour la 8e de finale sans contestation. (文句なく日本が決勝トーナメント進出を決めました。)
と晴れがましくアナウンサーが告げました。sans contestation (異議なく)というところが嬉しかったです。
決勝トーナメントは出場チームが16あるので、8e de finaleと言います。準々決 勝quart de finale、準決勝はdem-finale、決勝はfinaleです。今後も日本チームの健闘を期待しています。
どこの家庭でも同じかと思いますが、我が家でも毎日のように、郵便受けにさまざまな広告が入ります。お店の広告には分厚いカタログのようになっているものもあり、いろいろな製品の大体の値段なども分かりますので、休憩時にパラパラと見ることがあります。 このような毎度受け取る広告類の中に大手スーパーCarrefour カルフールのテレビの広告がありました。冊子になっていて、いろいろな機種のテレビの写真が値段や機能の説明とともに出ています。(この広告はカルフールのサイトで見ることが出来ます。興味のある方はどうぞ。→
こちら。)この広告が目を引いた理由は、表紙に、
Votre téléviseur 100% remboursé (あなたのテレビ、100%返金します。)
と書いてあったからです。つまり無料?そんなことってあるでしょうか。そこで条件を見ると、(フランス語でどういうのか確認したい方はサイトの広告のページをめくってください。)
94cm以上のテレビを購入し、フランスチームがワールドカップの準決勝に進出した場合、25%返金、決勝進出の場合、50%返金、優勝した場合は、100%返金、ということだそうです。
Si les bleus gagnent, vous gagnez aussi ! (レ・ブルーが勝ったら、あなたも得します!、レ・ブルーというのはフランス・ナショナルチームの愛称です。ユニフォームが青いので青組ということですね。)
サッカーファンなら、テレビを買って応援したくなるキャッチフレーズかもしれません。ですが、私は特別サッカーファンというわけでもないので、いたって冷静・・・。
こんなキャンペーンを張るということは、やっぱり世間的には今年のフランスチームはせいぜい準決勝、でもそれも多分難しい、と思われているのではないか、と思ってしまいました。(サッカーファンの方、ごめんなさい。)サッカーについて詳しく知っているわけではありませんが、ワールドカップの参加権をぎりぎりで手にしたという話は聞いていますし、1998年にワールドカップで優勝して盛り上がりましたが、次のワールドカップではいきなり一回戦で敗退、となって「前回は奇跡だったのか?」というファンの声が上がっていたのを覚えています。
この広告を見た翌日、ラジオのニュースでレイモン・ドメネク監督が、チームメンバーのプレセレクションとして30名のリストが発表し、物議をかもし出しているらしいことを聞きました。何でも人気選手、有名選手で入っていない人が多く、無名な新人が入っているらしいのです。怪我などで欠場が多い、人気はあるけどこの頃のパーフォーマンスに見るべきものがない、などそれなりの理由はあるらしいのですが、ファンとしては納得できないと思った人も多かったようで、たまたま付けたラジオ局では長時間この話で持ちきりで、ホットラインにいろいろな人が電話してきて口々に
Je ne comprends pas. (分からない。)
と言っていました。5月20日月曜日にこの30人をさらに24人に絞った最終メンバーが発表されるそうです。ルモンドの記事はこちらです。→ Equipe de France : une liste presque définitive sera dévoilée lundi)
スポーツ新聞 l'équipeには、当然30人に選ばれると思われていたのに、選ばれなった選手のインタビューが出ていました。怪我も欠場もしていないし、所属チームの成績だって良い、努力してきたのに、なぜ?24人に残るのは難しいのは分かるが、最初の30人にも入っていないのには大変失望した、という談話が載っていました。(記事は→こちらです。)数は少ないですが、監督の英断として褒めている意見もルモンドのサイトありましたので、みんながみんな反対ということはないのでしょうが、意外にもメンバーになれた選手がいる反面、選外となってしまった選手もいて、ファンも一緒に悲喜こもごもというところでしょうか。
さて、フランスチームの活躍はどうなるのでしょう。あまりすぐ負けては、テレビを買った人がつまらないですし、かと言って優勝してもカルフールが大損になるような・・・(私はカルフールの回し者ではありませんが)。保険とかかけてあるのでしょうかね~、万が一ってこともありますし・・・。
このコラムおよび私の経験は移民の人や外国人ではない一般のフランス人を中心にしているんですが、学校に通いながら読めるようにならなまゆのフランスの文盲率「フランスの識字率」を調べていましたら貴ブログにたどり着きました。
わたしはフランスに在住しており、まさにこの「識字率」を直面し困惑しております。ご存知のとおMayuオオカミと猛禽の動物園流れ者さんへコメントありがとうございます。一般公開されていないコメントでも同じような指摘がありました。名称は辞書で調べたはずなのですが、アテにならないもんですね。実際にご存まゆの射撃事件?というほどではないですが・・・いわしさんへ返信が遅くなってすみません。その後、何事もなく、武器を持っている若者グループも見かけませんから、本当に武器を取上げられたみたいです。でもPくんんが射撃クラブに入まゆのオオカミと猛禽の動物園鷲の名前について・・・紹介されている2頭の鷲の名前について、誤解があるようなのでコメントさせてください。
「Aigle royal」と紹介されている鷲は「Golden Eagle」、和名は「イヌワシ」です流れ者射撃事件?というほどではないですが・・・そんなことが!久しぶりにブログにお邪魔したら、そんなことが起きていたなんて! 驚きました。
えっ、ここで終わり!?と思ったら、やはり書きかけでしたか。続きを読んで安心しましたいわし射撃事件?というほどではないですが・・・はちゃぶさんへその後、何もなく平穏です。怪我ももともと大したことなかったので、直りました。でも今回の事件で、やっぱりご近所とは普段から交流して困ったことがあったらすぐ相談できまゆの射撃事件?というほどではないですが・・・安心しました。まずは、いい感じに落ち着かれたのですね。安心しました。
いろいろあるので心配ですよね。
お大事にされてくださいね。はちゃぷ射撃事件?というほどではないですが・・・はちゃぶさん、すみません。この記事、書きかけでアップされてしまっています。ことの顛末を加筆しますね。ご心配かけてすみませんでした。まゆの射撃事件?というほどではないですが・・・心配です信じられないことです!ちょっと許せません!
でも、どういう行動に出たら良いのか・・・。相手は子どもと大人の間の年齢みたいだし・・・。
どうぞ、お大事に。そして頑はちゃぷ